私的 昭和テレビ大全集
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赤いダイヤ (1963)

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只今、個人誌『昭和テレビ大全集レコード版ライト 巻之弐』発売を記念し、
昭和三十年代の番組を特集しております。
その誌面で扱った番組に限らず、今ではあまり振り返られなくなってしまった、
テレビ黄金時代の幕開けを飾る、輝ける昭和30年代を、広く振り返ろうと思います。

この時代の番組実見談を語れる人は、ネット上では非常なる少数派です。
それがため、本当にテレビが熱気を持っていた時代の番組、
出演者に関する記述・記憶が、現今の劣化番組の情報再生産も有り、
どんどん掻き消されていってしまっております。
ぜひ奮って、皆さんのご記憶をお聞かせ下さい。
皆さんが楽しんだご記憶を、歴史の片隅に、ぜひ積み重ねて戴きたいと思います。

コメント欄も含め、全ての文責は当ブログ設置者が請け負っております。
どうか深く考えず、お気楽に書いてみて下さい。
記憶違い、不確かな話、今では表現規制されるような話、
昭和のテレビに関する話であれば、ここは、ほぼなんでも受け付けております。
往時を知る方の、一人でも多くのコメントでのご参加をお待ちしております。
今回は、日本でも穀物先物取引が持て囃されていた頃を振り返る、この番組です。





昭和30年前後、小豆という穀物が投機の対象として持て囃されていたなんて、
今はもう昔の話です。が、その頃の狂乱ぶりは、「トップ屋」梶山季之によって
『赤いダイヤ』という小説として発表され、これはそのドラマ化でした。
小豆はその年の天候によって出来不出来が激しいようで、
加えて当時は国内のみの純国産だったため、市場規模もそう大きくなく、
恣意的な価格操作が、わりと容易な部類だったというのが有ります。
そのため価格の乱高下が有りましたが、それが投機商品として魅力となったのでしょう。

その頃、昭和27年開所の東京穀物取引所初代理事長として権勢を振るったのが、山種証券社長・山崎種二。
ウィキペディアでは「戦後は買い方」と簡単に書いてますが、
少なくとも、この「赤いダイヤ」争奪戦では、「売りの山種」だったのです。
対して、この時に山種ら供給側に仕掛けたのは、当時その名は報道されておりませんが、
吉川太兵衛という人物であった事が、その後に知られるようになります。
昭和29年6月、吉川らの買いにより相場が急上昇し、
取引所は総解け合いという強攻策でこの事態を終結させました。

しかし、不作のために相場上昇に歯止めは掛からず、ついに通常の倍にまで伸長。
そこで山崎理事長が規制策を発動して、やや値が下がり始めたのですが。
先の総解け合いで利益をかなり消されたと恨んでいた吉川は、
この時に買い方を大きく膨らませ、これが先物取引史上に残る一大仕手戦となりました。
吉川が集結した面々は、日本の黒幕と言われていた児玉誉士夫、
金融王・森脇将光、日活社長・堀久作という超絶実力者揃いで、
更に資金を支えていたのが三菱商事という必勝態勢でした。
http://www.nikkei.com/article/DGXNMSGD2605J_W1A820C1000000/

局面が進むと笹川良一まで買いに加わり、もはや山崎に打つ手は無く、
後によど号の身代わり人質となった、男・山村信治郎が仲介。
休戦に至るものの、山崎の損害は当時の金で2億だったといいます。
その後、再び吉川が仕手を始めると、今度は山崎は買い方で参戦。
それを知った吉川は売りに回り、とうとう山崎を小豆相場から退場させたのでした。
但し、買い進めて大量に抱えた在庫を高値で売り抜かなければ勝利は確定しません。
昭和32年4月、勝負に出た吉川を待ち構えていたのは、
どう考えても有り得ない量の売り玉でした。

大逆転の山種側は「在庫」という説明をしていたようですけれども、
実は空荷だったとも言われ、法廷闘争にまでなったようです。
この暴落により吉川も大きな傷を負う事になるのですが、
吉川の資金を支えた三菱商事も当然巨額損失を被り、
関係者は閑職に追いやられたといいますね。
また、証券同様にこの仕手戦でも、周りから乗っての損得模様が有りました。
このような、兜町の証券取引にも負けぬ虚々実々の蛎殻町相場を描いた作品で、
その頃そうした場で小豆に称されていた形容が、「赤いダイヤ」だったのです。

この様に、読んでるだけなら胸のすく痛快な仕手戦、
まあ自分が億単位の金をすったら悶死するわけですが、
そもそもそんな金も無い人々には(笑)、恰好のドラマとなったわけです。
これは『人間の条件』『図々しい奴』に続く、TBSの大映テレビ室作品。
前二作はいずれも大いに話題を呼び、人気番組となったのですが、
この『赤いダイヤ』も結構な人気ドラマとなりました。
その後なぜかCSですらも放送されないため、まったく振り返られませんが。

蛎殻町の東京穀物商品取引所に初めてカメラを入れ、
北海道・江別までロケして小豆取引を描いた、これも意欲作でした。
主人公・木塚慶太を演じたのは、父・大辻司郎をもくせい号事故で亡くした大辻伺郎で、
そのため高校卒業してから、まったくその気の無かった芸能界でやるしかなくなり、
言ってみれば脇役一筋で来ていたため、大抜擢と言えました。
そして、彼の周りにいる女・井戸美子を、同じTBS昼の『女性専科』で
美人司会役として注目されていた、元NHKアナ・野際陽子が連続ドラマ初挑戦。

「銭儲けは命懸けでするもんや」という木塚を描くこの番組は、
少し前に渥美清主演で人気だった既述『大番』の現代版と言われました。
そちらは、証券相場師を描いた、やはり実在の人物を基にした話でした。
この木塚は実在の人物を基にしたようではなく、あくまでも仕手戦に絡む
有象無象の一人という設定でしょうけど、その『大番』といい、
前番組の『図々しい奴』といい、この頃は一旗揚げて大金持ちになってやる
といった立身出世ドラマが人気を呼んだものです。これも今は昔でしょう。

木塚慶太は、日本が復興する契機となった朝鮮動乱時に、
薬莢拾いやPX物資横流しなどで、ブローカーとして伸してきた男。
それが不況により破産し、自殺を決意するところから物語が始まりました。
妹の葉子役が高野通子という大映女優で、森玄こと森玄一郎を柳永二郎。
森玄は小豆相場の大物相場師で、これが吉川太兵衛を基にしているようです。
対して、劇中の取引所所長名は松崎辰治。
一応きちんとした財界人が基なので、こちらは山崎種二を解り易くもじってます(笑)。

森玄が暴落で一億の借金となった時に救いの神として現れたのが、
彼の大陸時代の友人である押田義雄。
これも、名前といい経歴といい、児玉誉士夫をもじったと解り易い(笑)。
この役を、中村鴈治郎が熱演。昭和38年11月4日放送第8回のみ予定の出演が、
「主役以上にいい役で大いに張り切っています。
 どうせテレビドラマに出るのなら、ぜひ連続ものにとかねがね思っていました」
と、ご本人たっての希望に乗り、鴈治郎の連続ドラマ初出演となりました。
第10回を除き、最終13回まで全話に出番が有ったという事です。

このドラマの放送中もその後も、昭和40年代まで、「赤いダイヤ」小豆を巡る詐欺、
そこまで行かない悪質な投資勧誘はちょくちょく発生。
価格乱高下の是正なども狙った動きとして、外国産が輸入されるようになったという話です。
テレビ版で野際陽子が務めた役は、映画版では三田佳子が担当と、
女優に関しては大いに先行投資が当たった作品でした。
しかし、テレビ版主役の大辻伺郎は、後年自殺。
前番組『図々しい奴』主演の丸井太郎と併せ、
作品が主演者の覇気を吸って話題となったかとも思われるような枠となりました。
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[猫カフェ]futaha



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コメント
この記事へ寄せられたコメント
見ていました
見ていた記憶があります
主題歌の「赤い赤いダイヤ 誰のもの・・」とい歌いだしのフレーズと野際陽子さんが美しかったこと 小さな車 たぶんビートルが毎回写っていたことぐらいしか覚えていませんが・・
2014/06/04(水) 12:05:53 | URL | TOSSY
ネット上で多少、歌詞を語っている人も見かけますが、
皆さん、「赤い赤いダイヤ 誰のもの・・」の部分しか覚えてないようです。
もう少し覚えている人はいませんかね。

ビートル。フォルクスワーゲンですか。
当時は外車と言えばかなりの高級品ですしね。
2014/06/05(木) 06:46:58 | URL | ごいんきょ
そういう意味だったのか
 幼い頃、なぜ小豆を「赤いダイヤ」と呼ぶのか疑問に思っていましたが、なるほど、商品相場で高値で取引される(餌食?)ことからそう呼ばれていたのですね。
 北海道は小豆の産地ですが、札幌の隣町である江別市でロケをしていたとは知りませんでした。
 小豆農家を巻き込んでどうのこうの、という話の展開だったのかな?
 江別といえば古くは煉瓦、最近だと小麦のイメージがあるもので…。
余談ですが、商品相場の世界では「しょうず」と呼んでいたような。
2014/06/06(金) 23:21:15 | URL | 北国の人
そうです。
あの狂騒では、農家の人々もいろいろ巻き込まれたんですね。
「しょうず」と言いますね。
2014/06/07(土) 06:43:40 | URL | ごいんきょ
とにかく面白かった
ドラマの最初の方でリンテンションカードなるものを木塚慶太がジョージから譲り受け、何だたったの5万ドルか、とくさっていたところ1ドル360円で換金(つまり180万・・・当時でね)と聞いてびっくり仰天、という話から始まって、病みつきの面白さでした。ビデオ残ってないのかなあ。
2014/06/19(木) 20:36:37 | URL | ハムロウ
訂正
失礼、5千ドルの間違いでした。確か180万は記憶に残っている。もうそれだけ手に入れば十分では?と子供心に思ったものでした。しかし、ここから野心が拡大して行くのでした(多分)。
2014/06/19(木) 20:45:47 | URL | ハムロウ
ビデオというか、フィルム撮りですし、残っている事は間違いなさそうです。
ただ、権料が高いのかな。
まったく放送されないですね。
2014/06/20(金) 22:32:55 | URL | ごいんきょ
赤い赤いダイヤ、誰のもの…
たしか、こういう主題歌だったと思います。「図々しい奴」に引き続いてやってたんですね。
うちは床屋をやってましたが、月曜日は休みなので、職人さんお弟子さんがそろって見てました。もっとも私ら兄弟は、10時には寝るというルールがあったので、たまにしか見れませんでしたが、それでも大辻伺郎の顔はよく覚えています。
2014/07/04(金) 20:52:55 | URL | マジェスティ
皆さん、何故かその部分だけ覚えてるんですね(笑)。
早くCSで放送して欲しいです。
昔の床屋さんは徒弟制だったのですか。
みんなでテレビを見ていた時代、いいですね。
2014/07/09(水) 06:51:15 | URL | ごいんきょ
尾藤イサオ
が歌っていたのはご承知のところと思いますが、少しだけ後の歌詞を覚えています(メロディーも)

赤い 赤い ダイヤ 誰のもの
赤い 赤い ダァアアイヤー red beans
みんな みんな みーんなー オレのものぉ~
みんな みんな オレのー ためにあるー

記憶がアヤフヤでして、これだけじゃなかったとは思いますがf(^^;
2015/05/11(月) 12:07:26 | URL | AtamiCliff
訂正
前記
みんな みんな みーんなー オレのものぉ~

の部分は

熱い 熱い お金 誰(オレ?)のものぉ~

だったと思います。訂正いたします。
2015/05/11(月) 13:20:57 | URL | AtamiCliff
さらに
こんなのを見つけました。
断片ですが歌も聴けます。
ここに集う皆様でしたら既にご承知のこととは思いますが、
とりあえず記載してみます。

http://www.dailymotion.com/video/xldqy2_%E8%B5%A4%E3%81%84%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%A4-%E5%A4%A7%E8%BE%BB%E3%81%97%E3%82%8D%E3%81%86-%E9%87%8E%E9%9A%9B%E9%99%BD%E5%AD%90-%E6%9D%89%E6%B5%A6%E7%9B%B4%E6%A8%B9_people

上の歌詞でred beansと書きましたが、英語っぽくなく
レッド ビーンズー
と歌ってますねw
2015/05/12(火) 20:41:27 | URL | AtamiCliff
あー。テレビ探偵団の特番ですね。。
この時も赤いダイヤ扱ったんでしたっけ。
三宅さんが語る最終回も貴重な話。
2015/05/14(木) 23:51:57 | URL | ごいんきょ
「赤いダイヤ」の意味するモノを…。
確か当時、人気のあったTVドラマ(?)で丸井太郎・杉浦直樹・久我美子など錚々たるキャスティングで子供の僕にも面白かった『図々しい奴』の後継番組だった『赤いダイヤ』にも同じ様な面白さを期待して、毎週、視ていましたが、まだ小豆といえば汁粉に入っている素材くらいの知識しかなかった小学生の身では先物取引を題材に扱ったストーリーなど理解できるわけない。
時は下って、大学卒業時に就職活動で訪れたのが山種系の会社で、山種こと山崎種二は米屋から身を起こし、一代で伸し上がった立志伝中の相場師…というより機関投資家で、同氏は米穀を保管する倉庫会社も経営していたため現物の在庫を抱えられるという強みがあった…と同氏の自伝には記されていたのを読んだことがあった(ただ僕の就活時には山種も引退されていたけれど…)
またまた十数年の時が下って、転職先の某物流会社の総務に勤務していた時に、会社上司から(半ば無理やり)引き会わされた商品先物取引会社の営業レディの果敢なアタックに遭遇して、「赤いダイヤ」を猛烈に売り込まれたことがありました。丁度、上げ相場だったらしく「今がチャンスだから、好機を逃すのは勿体ない!」と、数回にわたって訪問を受けた。手持ち資金がないことを理由に断っていたけれど、虎の子の定期預金を解約して捻出するように勧められた。結局、紹介者の上司が問題を起こして退職したのを機に、彼女(営業レディ)から“逃げ切った”ために、その後の小豆相場の暴落で一文無しに陥るのを回避したことには感謝しているが、正直、聡明でセクシャルな彼女(営業レディ)の存在には未練が残った。特にナイスボディと同様に彼女の「マメ」を賞味してみたかった気持ちもあった。
2016/01/19(火) 14:09:58 | URL | 建半
ドラマそのままの話が、あちこちに転がっていたんでしょうねえ。
いやいや。
身代潰すほど高い豆なんて食べたら割に合いませんよ(笑)。
2016/02/11(木) 23:15:29 | URL | ごいんきょ
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