私的 昭和テレビ大全集
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天下のライバル (1969)

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放送作家という裏方仕事で花形となった最初は、永六輔と言えましょう。
先日、永のラジオ番組に出た大橋巨泉も語っておりました。
前田武彦も巨泉も青島も、みんな永六輔のようになりたかったのだと。
『夢であいましょう』で構成のみならず、今月のうた作詞者としてヒット曲を連発。
先んじる事、昭和34年の第一回レコード大賞受賞曲を作詞した男。
そんな彼は自分の番組でこそそんなに顔出しはしませんでしたが、
テレビを含む各種媒体から引っ張りだこ(昭和語)でした。

前田武彦は、テレビでの活躍、そして顔出しは、おそらく永六輔より早い。
けれども彼は『シャボン玉ホリデー』で青島幸男から追い落とされるような形となってしまい、
しばらくラジオでの活躍時期が続く事となります。但し、ラジオではかなり注目されました。
こなた大橋巨泉は、元々はジャズ評論家であったものを、日本テレビの井原高忠が呼び寄せ、
テレビの構成作家としても活動するようになる。
そして、自らが手掛けた『11PM』の司会を任されるようになってから、
俄然注目を集めだし、瞬く間に人気司会者として登り詰めました。

ラジオで雌伏していた前田武彦も、フジテレビ『お昼のゴールデンショー』
『夜のヒットスタジオ』と大当たりを連発すると、アッと言う間に最先端の人気司会者に。
但し、その経歴から、どうしても巨泉は日テレ色、前武はフジ色が強かったのですが。
特に前田は、『お昼のゴールデンショー』『ナイトショー』と立て続けに引き受け、
フジテレビをつけると朝から晩まで前田武彦という感じの時期も有りました(笑)。
後にあんな形でフジと絶縁関係になるとは、摩訶不思議なものです。
巨泉の方はフジの『ビート・ポップス』、TBSの『お笑い頭の体操』なども当て、
他局を股に掛けた人気者となっておりました。

前田の方は、フジでの仕事が多過ぎて、なかなか他局で当たった番組が無い。
しかしテレビ新時代の司会者として、この両者はよく扱われたという事から、
二人を絡ませた番組をやってみようという事を、当時、色々な人が考えたようです。
その一人に、かの井原高忠がおりました。
井原は、いずれ大々的に共演させる事を見据えて、二人の対決を煽るのです。
そんな番組が、この『前田武彦の天下のライバル』でした。
番組内容は、各界のライバルと目される存在を、趣向を凝らしたゲームで対決させるもの。
だから『天下のライバル』という訳です。

と思うでしょう。
しかし実際には、本当のライバルは、裏番組だったのです。
この番組は、日本テレビ土曜夜7時半の枠。
TBSでは、かの大橋巨泉が『お笑い頭の体操』で気を吐いておりました。
井原はそこに時代の寵児となった前田武彦をぶつけ、巨泉と前武のライバル関係を煽ったのです。
元々は、巨泉らの『11PM』にフジが前田の『ナイトショー』をぶつけたのが発端。
こうして、前田武彦と大橋巨泉は司会のライバルという構図が出来上がっていったのですが、
当の巨泉の方にしてみれば、前田は敬愛する先輩格。
当人同志は周囲の好奇な目線にはそれほど流されず、収録現場などではやり取りしていたと言います。

さて、この番組の第一回では「前夜祭」と銘打って、時のボクシング世界チャンピオンの二人、
フェザー級の西城正三とフライ級の海老原博幸を軸として、
ジャイアント馬場、アントニオ猪木、ゴリラ・モンスーン、ボボ・ブラジル、ジュディ・オング、
ヒデとロザンナ、ロイ・ジェームス、てんぷくトリオ、朝丘雪路、立川談志らが出演しました。
司会は勿論の前田武彦と、ロンパールームを卒業したばかりのうつみみどり。
うつみはこの番組で前田にどんな渾名を付けられるか、おっかなびっくりでしたが、
皆様ご存知の通り名「ケロンパ」というものが、この共演の際に前田から付けられたのでした。
「ゲバゲバ」共演の時に付けられたとうつみみどりが言っているのは記憶違いか、
多くの人に話が通じる番組名に敢えてしているのでしょう。

題字は、時の将棋の大名人・大山康晴に依頼して書いてもらったもの。
テレビ番組の題字になるという事で、大山は納得がいくまで四時間も掛けたのでした。
この番組で今も有名な回が、コアなアニヲタに知られる「星飛雄馬対鉄腕アトム」の回。
なんと、実際の前田やうつみと漫画の飛雄馬やアトムが絡むという豪華映像に始まり、
クロス・カントリー、そして飛雄馬の魔球とアトムが打席で相対するという極めつけ。
応援には伴、花形、ウラン、お茶の水博士も加わって、なんとも贅沢な作り。
それもそのはず、この回の制作費は、アニメ部分だけで当時600万とされました。
今なら3000万とか5000万とかになりますでしょうか。
提供会社も前番組までの味の素に不二サッシが加わり、資金力が上がったようです。

しかし、そもそもよく考えたら、飛雄馬とアトムってライバルなのでしょうか。
テレビでも雑誌でも最盛期は食い違っており、漫画として両者が食い合った事は有りません。
ところが、もっとよく考えれば、これはライバルと言える存在でした。
アトム原作者である手塚治虫は、『巨人の星』が出てきた時に、
劇画の台頭に非常なる危機感を露わにしていたのです。
即ちこれ、「劇画」対「漫画」の代表と言えたでしょう。
テレビ放送終了後も漫画代表となったアトムの存在感に、改めて脱帽です。
そして露払いのようなこの番組が終わるや、火曜に本命『巨泉×前武ゲバゲバ90分』が始まるのでした。
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コメント
この記事へ寄せられたコメント
敗者も表彰
通常、この手の対抗戦番組の場合、最後に表彰されるのは専ら勝者ですよね?
でもこの番組は違いました。
勝者には豪華トロフィーが、敗者にもやや小ぶりのカップが贈られていたのです。やはり、勝負事だから勝ち負けはあって当然だが、勝者のみが偉いのではない、という(恐らくは)司会者の意向が反映された結果でしょう。
2014/10/21(火) 17:09:09 | URL | うみがめ
あれ。なんか言われるとそんな気が。
いかにも前田さんらしいなと思います。
扱いを変えるのが嫌な人だったんでしょうね。
ワタクシも考え方は近いので、よく理解できます。
そして、それ故に要らん事までつい言ってしまって誤解されるというのもね(笑)。
2014/10/23(木) 23:41:46 | URL | ごいんきょ
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