私的 昭和テレビ大全集
Google
Web全体から検索 当ブログ内 検索
総計
昨日  本日

05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -



侍ジャイアンツ (1973)

該当番組画像募集


これも梶原一騎原作の漫画で、『巨人の星』同様に「実名巨人軍漫画」と呼ばれたものです。
但し掲載誌はマガジンではなく、新興のジャンプでした。
正直、梶原一騎も多作により一作一作の内容が落ちていた時期で、
この漫画も完全燃焼したとはなかなか言えないものが有ります。
ま、梶原の漫画で完全燃焼したものがどれだけ有るかという事にも繋がりますが。
原作の方は、分身魔球より前の頃は好きでしたねえ。
でも、『巨人の星』の頃は漫画なりの理屈づけが上手かった梶原も、
この漫画ではそうした面倒臭いものは一切排除して(笑)、
理屈抜き、絵として魔球や打法を見せてそれで良しとしておりました。

主人公の番場蛮は、行動規範が武士道なんですね。
「士は己を知る者のために死す」とか、葉隠れの言葉などがよく出てきました。
テレビの方ではその辺は控えていたと思いますが(笑)。
で、彼の口ずさむ自己主題歌が、侍ニッポンの替え歌。
♪ 球を打つのが野球屋ならば~ あの娘のハートがなぜ打てぬ
これ、何故か元歌関係者のハートを打てなかったようで、
その後の商品化では歌を替えられているというのが非常に残念です。
そんな訳での『侍ジャイアンツ』なのですが、ワタクシは最初に連載を見た頃、
まだ小学生でもありましたし、「とく・ジャイアンツ」と読んでいたのです。
で、中学になって「待(まつ)・ジャイアンツ」と読んでたという奴にそれを話したら、
「特じゃ字が違うだろ」と突っ込まれてしまいました(苦笑)。
たしかにそうなんだけど、「待ジャイアンツ」じゃ日本語として破綻してるじゃねぇか(苦笑)。

で、テレビの方はと言いますと、日本テレビ系にとって魔の時間帯、
日曜夜7時半の枠だったのですね。
かの『ルパン三世』も『宇宙戦艦ヤマト』も、この枠だったために
本放送当時は注目されず、長いこと陽の目を見ずに過ごす事になったという。
裏にはNHK『お笑いオンステージ』、TBSは不二家枠以来の伝統的子供番組枠、
フジはかのカルピス名作路線、NETは『スターものまね大合戦』と、
どれもがテレビ史に名を成す枠。ま、ここに書かなかった番外地もございますが(笑)。
だもの、日本テレビの苦境はなかなかキツイものが有ったのですが、
中ではこの番組は、健闘した方だったように思います。

『ルパン』『ヤマト』と違って周りでも見ていた奴が数名おりましたし、
放送期間も一年近いものが有りますから、まあまあの視聴率だったのでしょう。
やはり当時の男子に絶大の人気を誇っていたプロ野球、それも読売球団もの、
それも実名ものともなれば、お父さんも一緒に見易い状況となりますし。
また、当時ワタクシが随一の実力だったと評価する東京ムービーの制作ですから、
作画は勿論、動きも、更には物語の脚色まで、非常によく出来ておりました。
梶原版の連載初期もそれなりに主人公は荒くれの魅力が有りますが、
このテレビ版はそれに明るさが加わって、とても魅力的な主人公となっておりました。

主題歌も良かったなあ。
最初のも好きだけど、途中で何故か替わった速い曲調のやつもかなり気に入りました。
その画面では現役末期の長嶋茂雄が、主人公の番場を殴る場面が出てきて、
番場は空中を吹っ飛ぶわ、壁にぶち当たるわ、更に壁が砕けるわ(笑)、
そんな破壊力の有る拳、番場の顔が砕けてるだろと思いました(笑)。
まー、チョーさんは間違い無く清原にも勝てる(笑)。
そんなこんなも含めて格好良いOPだったな。動き、演出の技量が優れてた。
提供は、読売テレビのテレビ漫画を初期から請け負っていた浅田飴ほか。

なにしろ出てくる魔球がねー、『巨人の星』も大概だったけど、
こちらはほぼ全ての魔球が荒唐無稽。いや、魔球とは荒唐無稽なのですよ、勿論。
それにしても荒唐無稽に輪を掛けたもので、完全に漫画でした。良い意味で。
最初のハイジャンプ魔球は、どうみても5mは垂直上方に跳び上がってるし。
むしろ本当に高跳び選手になった方が大選手になれたろうと(笑)。
次の大回転魔球は、まるでフィギュアスケートのようにその場で目にも止まらぬ大回転。
そこから球を放ってストライクにするのですから、殆ど曲芸(苦笑)。
次にはハイジャンプして空中で大回転するという、陸上関係者も氷上関係者も垂涎の逸材(笑)。

曲芸と書きましたが、梶原も書いていて自分で思ったんでしょうなあ。
漫画の中で番場自身が、「あんな曲芸ではない魔球を」という展開になり(笑)、
原作の方はその後、凄まじい切れ味の「腹切りシュート」が登場。
この腹切りシュートの稿は、梶原らしい、漫画なりの設定付けが素晴らしかった。
特に感心したのが、腹切りシュート破りの「介錯人殺し」。
侍を気取る番場に対して、介錯人殺しの秘伝を持つ男がプロ野球に助っ人して、
その介錯人殺しを応用した打法で腹切りシュート対策を講じるのです。
これがまた、切腹に対する介錯人殺しという剣技の設定も、
それを野球に活かした、腹切りシュート破りの打法も、どちらもよく出来たものでした。
尤も、原作の方はそれを最後の華として、あーぁな終章に突入するのですが。

テレビの方は完全に子供対象ですし、テレビという媒体の特性も有りますし、
時間帯の問題も有りますしで、ごくごく普通に終わりました(笑)。
たしか日米対決で外人相手に、ハイジャンプ海老反り大回転分身魔球という、
テレビ版の魔球を全部組み合わせた魔球を投げて腰を抜けさせて、
川上監督が番場を称える語りをしながら胴上げで終わっていたかと思います。
『少年野球教室』の稿で書きましたけど、テレビ漫画での川上の声は詐欺だった(苦笑)。
主人公の番場蛮は、父親が鯨に殺されたので、鯨は勿論、でっかい奴が嫌いで、
だから「巨人」などといばっている球団は大嫌いだったのですが、
中から食い破ろうという事で擦った揉んだ(昭和語)の末に入団したのでした。
そんな川上監督の9連覇に貢献と、読売球団第三期黄金時代最後を飾る番組でした。

梶原一騎は名前付けも上手かったなあ。
天地真理、天地の真理。星飛雄馬、ヒューマンであり、ペガサス。
そして番場蛮。バンババーン!(笑)、擬音と、野蛮な性格と。
原作の方では番場が何かキメる度に、背後で「バンババーン!」という擬音が響く。
今、誰もが衝撃を感じた時に「ガーン」とか言ってしまいますけど、
あの「ガーン」も、元々は『巨人の星』ではないのかな。
誰もがと書いたけど、戦前生まれと平成生まれは言わないかもしれない(笑)。
ワタクシも幼少時からデカイ存在が何故だか嫌いで、だから就職先とかも
大企業とか公務員とかまったく眼中に無かったものなあ。
梶原が生きていたら、鯨漁にイチャモン付けるシロンボ共を蹴散らす作品を書いて欲しい(笑)。
関連記事


◆◆ 関連記事 ◆◆

Loading...

[猫カフェ]futaha



この記事を読んでくださった方へ

この記事を読んだよ~という方、できれば下のコメント欄からコメント下さい。
ご自身の想い出、この記事への感想、情報、なんでも結構です。
記事や最終コメントの日付は関係ありません。
あなたのコメントがこの記事に再びの息吹を下さるのです。
トラックバック受付アドレスは、コメント欄の下にあります。
コメント
この記事へ寄せられたコメント
硬球を握りつぶす
すごいSF野球漫画でしたよね。確か強力な握力で、硬球を握りつぶしながら投げるっていうのがありましたよね。FVエリックも真っ青な魔球でしたね。この時期、ジャンプでは「アストロ球団」もやってましたからね。荒唐無稽SF野球漫画サイコー。
 ちなみに、テレビ見てましたが、とにかく展開が速いのなんのって。魔球完成→ライバルを打倒そして活躍→ライバルに打たれ二軍へ→新魔球完成→ライバルを打倒→  のループが「巨人の星」の4倍速で進んでました。
2014/11/15(土) 22:51:19 | URL | みのモンタナ
必殺!ミスター拳
♪王者の星が 俺を呼ぶ
 俺は侍 呼ばれたからは
 鉄の左腕の 折れるまで
 熱き血潮の 燃え尽きるまで
 白球一筋 命を賭けた
 ジャイアンツの ジャイアンツの 籏の下♪

最近も巨人応援団がリアルで歌ってましたが俺も再放送で見ててこの曲の印象が強いですね 映像も4分割で折れたバットが飛んできて顔に当たったり腕に刺さったり凄まじかったですがやはりミスターの鉄拳の凄まじさ…アニメとはいえミスター恐るべしですね しかし「野球地獄で男を磨け」って歌詞も凄い…
2014/11/16(日) 00:31:47 | URL | 鉄ドン
皆やったのでは?
主題歌も魅力的でしたが、何よりも魔球!柔らかいビニールボールを握って分身魔球にチャレンジした人は多かったのでは?(私もその一人!)
2014/11/16(日) 02:57:25 | URL | かむい
打ジャイアンツ
友人宅にずらり並んだ単行本の背表紙を見て「うつ!ジャイアンツ」と読んでおりました。「とく・まつ」なら分かりますが「侍×打」ん~我ながら似てない・・。だって夕やけがたやけに見えるくらいなんですもん、分かって!(byマコちゃん)
歌詞で♪デッドボールの一つや二つかえるのツラにしょんべんだ~はーいいきもち!ってのがありました。途中で別の歌と差し替えがありましたが。伝統ある紳士たれの巨人軍。さすがにしょんべんたれはNGだしましたかね~。
2014/11/16(日) 14:18:31 | URL | hey
原作は読みませんでしたが
 テレビの方はだいたい見ました。ルパンと同じところが作ってるんだな、と一目瞭然でしたね。
 バッター キャッチャー ぶっ飛んだら試合にならないのではないかと思いましたが、そんなのは氷山の一角ですね。
 川上もONも、巨人の星では権威と風格を見せていましたが、この番組では番場蛮にふりまわされてばかりで、同格か格下扱いされてるのが奇妙でした。
 川上の声、この番組のは覚えていませんでしたが、巨人の星の川上を聞くといつも「奥様の名前はサマンサ・・・」とダブってしまいました。今さらギャグで「父ちゃんの名前は一徹・・・」などとやっても誰にも分かってもらえないでしょうね。
2014/11/16(日) 17:27:42 | URL | あぶもんもん
主題歌がインパクト大ですね
「ズンタッタ~ズンタッタ~」といきなりワルツ△のリズムではじまるオープニングテーマがインパクト大ですね。

スポ根アニメらしく、アレンジは重厚ですが、基本的なリズムパターンはジャズ風ですね(「TAKE FIVE」にリズムパターンが似ています)。
2014/11/16(日) 18:53:29 | URL | 10000k
自分にとってテレビも原作も大好きという稀有な作品です。
特に原作の最終回は、小学4年だった自分には衝撃でした。当時、父が帰って来るなり、「番場蛮死んだ!」と教えてくれ、いつもは立ち読みで済ましていたジャンプを、急いで買いに行ったことを思い出します。
井上コウ氏の画は、連載当時は見られたものでなかったのに比べ、テレビは大塚康生氏がかんでいただけあって洗練されてかっこよかった。構成も丁寧につくってあり、原作では2ページ位で誕生した分身魔球も、その過程がもっともらしく描かれていました。
やはり、後期オープニングの壁ぶち破って隣の部屋までとんでくシーンは印象に残ります。それにしても長嶋、ヒゲが青すぎた。
「特ジャイアンツ」、漫才みたいな話で笑えます。ぼくのまわりには、「ドカベン」をドカベソ」と言ってた友達がいました。
2014/11/17(月) 14:38:14 | URL | naokiman
● みのモンタナさん
SFですかねえ。ちっとも「サイエンス」ではなかった気が(笑)。
分身魔球は硬球をひしゃげさせるんですけど、そう投げると確かに球が震えて分身しそうな気はしました(笑)。
結局、『巨人の星』と違ってドラマで描いていないので、魔球と新打法で見せていただけですからね。


● 鉄ドンさん
野球を地獄という、この辺が、さして好きでもない人間が書いていた漫画なんですよねえ。
そら水島新司先生も対抗作を作りますよ。


● かむいさん
そらやるでしょ(笑)。
『バイオニック・ジェミー』の前に、この漫画でも庭球握り潰しはやりました、勿論(笑)。


● heyさん
「打」ですか(苦笑)。最終回で「鬱」にはなりますが(笑)。
両主題歌が替わったのは球団からの圧力ではないと思いますがね(笑)。


● あぶさん
初期の番場は猛烈なノーコンで、バッター、キャッチャーは勿論、審判もぶっ飛んだのです(笑)。
原作ではきちんと、ONがそれとなく番場に注意を促す場面が有りますよ。
王さんが、「僕がチョーさんって呼べる様になったのはいつからでしたっけ」という感じで。
テレビでも最低の線は守っていたはずなんです。


● 10000kさん
いい目の付け所ですねー。
「ダイヤモンドをつんざいて」と有りますでしょ。
そうすると四角形が三角形になってしまうんですわな(笑)。
こじつけのようですけど、作曲家の人は結構深く考えて曲を作っているものです。
適当な場合も多いでしょうけどね(笑)。
ジャズというのも、型にはまらない番場に合ってますね。


● naokiman
「番場死んだ」と言いながら帰ってくるお父さん(笑)。
同世代だと思いますけど、ウチの親父世代は漫画なんか読まなかったですがねー。
なかなか先進的なお父さんです。
「ドカベソ」ですか。その方が読み辛いじゃないですか(苦笑)。
たけし軍団員の候補名だった「ウッチャソナソチャソ」ほどではないにしても(笑)。
2014/11/17(月) 22:48:10 | URL | ごいんきょ
追悼八幡先輩
初めまして。先日八幡先輩の声をあてられていた納谷六朗氏が亡くなられましたね。同日に高倉健氏の訃報が報じられたので新聞各紙の扱いが小さかった為知らない方も多いのではないでしょうか。
最近の作品では「クレヨンしんちゃん」の園長先生の声が耳に新しいですが、設定では園長先生の名前は「高倉文太」だったのが不思議な繋がりです。
この作品は劇中で歌われた替え歌「球を打つのが野球屋ならば、あの子のハートが何故打てぬ」が元歌の版権承諾が取れずに昭和末期の再放送以降ソフト化されたDVD等には音声が切られているのと、最近はテロップが「東京ムービー」が「トムス」に差し替えられたりしているのが残念です。
2014/11/20(木) 18:06:17 | URL | 代表
はじめまして。
納谷六朗さんも亡くなっていたのですか。
知らせて戴きましてありがとうございます。
EDでしたかね、八幡太郎平の声で「納谷六朗」と出ているので、
納谷悟朗の弟か?と思っていたら、実際にそうだったという。
八幡先輩の声は合っていたなあ。
高倉繋がりですか。またも神の悪戯心か。

東京ムービーのテロップ差し替えは歴史改竄ですよ。
あれら作品を作った会社は「東京ムービー」です。
映画で一々テロップ書き換えますか? 有り得ないでしょう。
テレビ関係者というのは本当に塵のような感性の人間ばかりかと思ってしまいます。
2014/11/21(金) 01:16:43 | URL | ごいんきょ
王選手の声
巨人の星を含めてアニメでは声優さんの美声なんですがミユキ野球教室で王選手のインタビューを聞いて落差に驚きました。長嶋選手はそんなに違和感がなかったんですが。
2014/12/11(木) 18:22:24 | URL | とらお
現実の王さんの方に失望したという事ですか。
ワタクシは、王さんの声はそんなに悪くないと思うんですけどねえ。
やはり川上監督の落差が、声も、喋る内容も(笑)。
『少年野球教室』スレもご参照の程。
2014/12/11(木) 21:00:24 | URL | ごいんきょ
驚嘆
とでもしておきおきましょうか(笑)
当時はそんな単語知りませんでしたが。
2014/12/12(金) 07:45:17 | URL | とらお
大体、声優さんの声で固定観念持ってしまうと、実物を知った時の印象も違うでしょう。
テレビ探偵団で金田正一さんが『巨人の星』の金田投手の声をアテたのは可笑しかったですけどね。
自分ならこんなこと言わないよとか言って(笑)。
2014/12/12(金) 20:26:25 | URL | ごいんきょ
↑
コメントを投稿する
HP
アドレス:
コメント:
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック
↑
レンタルCGI
管理者用
ブログパーツ