私的 昭和テレビ大全集
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高原へいらっしゃい (1976)

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冬場の誰もいないはずの高原で、数名の若者達がある場所を目指していた。
彼らは皆、閉鎖されている小さなホテルへと辿り着く。
田宮二郎の演じる面川という男に誘われて、様々な職場からやって来た者だったが、
そのホテルの惨状を目にして、みな想像とはるかに違う事に愕然とし、
口々に不満を漏らし、帰ろうとする者もいた。
彼らの前に出てきた面川は、いかに自分が彼らを必要としているか、
そして、必要とされるだけの人材なのかを熱く説き、
再建できたら見返りも有るとちらつかせて、一緒にやろうと持ちかけるのだった。

というような出だしでしたが、言ってみれば再建ものと言いますかね。
『細うで繁盛記』といい『ちょっとマイウェイ』といい、
ワタクシの好きなドラマって再建ものが多いなと、これ書いてて気付きました。
ま、上昇志向のものが好きだから自然とそうなるだけですがね。
戦後のドサクサでも舞台にしない限り、全くの無からのし上がるなんて筋書きは、
なかなか描きづらいというのが有るかと思います。
面川も、義父がそのホテルのオーナーという立場の男でした。

ところが、後からやって来た前田吟の演じる男が、どうも高圧的というか、
面川をも指導しようとする言動を執り、一同は不審に思う。
面川は渋々と、そのホテルの再建は自分に課せられた課題でもある事、
そして、金に関しても非常に限られた後ろ盾しか用意されていない事などを認めるも、
どう考えてもまだ皆に説明していない事情が有りげな、胡散臭い部分も感じさせました。
それで皆、どうするか非常に悩むのですが、面川は、成功すれば見返りは必ず出す、
自分がそれぞれの理由が有って彼らを抜擢した事は間違い無いなど、また力説。
年が一番行っていて言葉に重みの有る益田喜頓の一言で、流れは決まりました。

全員、面川の言葉に賭けてみようとなったのは、実はそれぞれ、
元の職場に帰ってもうだつが上がらない存在でも有ったから。
皆、それぞれに長所を持っているのに上手く活かされておらず、
そこに不満を抱えながら悶々としていた身なので、今一つ信用できない面は有っても、
自分達の手でホテルを一から再建するという夢に賭けてみようという気になったのでした。
『岸辺のアルバム』で八千草薫が口説かれる場面でも思いましたがね(笑)、
山田太一の脚本って、人を説得する熱が有るんだな。
ああいうのが脚本の力というものなのでしょう。

こうした力の有る脚本を手にした時、本当に優れた演出家ならば、余計な事はしない。
ただただごく普通に演出し、脚本の良さを活かす事さえ心掛ければ、
それが最も素晴らしい演出となるのではないかと思うのですよ。
『男たちの旅路』だって、そうだったと思うんですよね。
山田太一の素晴らしい脚本に、ずっと間断無く同じような音楽を鳴らし続け、
五月蠅くて仕方無いドラマにしてしまった演出なんて、ワタクシは下だと思いますけど。
『想い出づくり。』を誹謗するつもりは有りませんが(笑)。
まあ、そんな下手糞な演出にも負けず、それらが名ドラマとされるまでなるくらい、
力の漲っている脚本なんだとも言えるわけですけど。でも勿体ないと思うんですよね。

このドラマは、ごくごく普通の演出で、小室等の歌う主題歌『お早うの朝』が多めに流される
テレビ的な演出術には陥っているものの、嫌味というほどではなく、
それだけ田宮二郎や益田喜頓、前田吟らの吐く言葉が響きます。
実は面川は、前に任されたホテルで失敗し、そこから荒んだ生活となって妻と別居中。
義父から出された課題が、そのホテルを再興させろというもので、
面川は荒れた生活から立ち直った自分を見せて妻とよりを戻すためにも、
なんとしてもそのホテルを成功させなければならないという立場だったのでした。
前田吟は、義父から送り込まれた面川の見張り役であり、金庫番でも有ったのです。
よくよく考えてみたら、面川一人の力でああした都合の良い人材を、
どうやって調べて回ったのかというか、ちょっと不可能だろうと思いますけどね。

ま、ドラマというのは良い意味でいい加減に作られていた方が面白かったりします。
このドラマは山田太一の力でぐいぐい引き込まれてしまうため、
あまり意識せずに見てしまうのですけど、実は立身出世劇でもあり、
なおかつ面川をも含む登場人物たちの成長を描いた物語でもある。
みな一癖も二癖も有る連中なのに、先に目線を持って行って、自然と一つになっていく。
若者に希望を与えられず、むしろ奪う一方のこの国の上層部たちにも持って欲しい視点です。
地方再興と、それとを組み合わせた政策を打ち出さずに、
やたら移民と地方分断と消費増税にばかり頼ろうとしているのは、無能だからか、売国だからか。
まあ無能だから売国に走らざるを得ないのか、投票できる政党が無いのには困りものです。
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コメント
この記事へ寄せられたコメント
このドラマ、とても好き。
佐藤浩市のリメイク版が放送される際
田宮二郎さんのオリジナル版が再放送され
なんとなく見始めたらハマってしまって
それから自分の中で
好きなドラマのひとつになりました。

最終回のワンシーン
面川が妻を迎えにマンションへ出向き
本人が居ると思い込み浴室の前で
一目会って抱きしめたいんだと言った後
ドアが開き出てきたのが義父役の岡田英次

受話器を面川に渡し
これから再建したホテルに行くと
伝えなさいと言った後
おもむろに両手を広げ、抱きしめたいかと
面川に言う場面が可笑しくて堪らないです

未だにDVD化されてない作品なので
ぜひとも、して欲しいものです。

2014/11/25(火) 16:00:47 | URL | テレビマニアな30代
田宮さんとか、決して演技は上手くないんですけどね(笑)。
でも、山田脚本でノセられて、ハマッた役になっている。

有りましたねえ。
やっぱり物語はハッピーエンドじゃないとな(笑)。
CSでは何度も放送されていますし、いずれソフト化されるでしょう。
2014/11/26(水) 06:28:55 | URL | ごいんきょ
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