私的 昭和テレビ大全集
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獅子の時代 (1980)

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NHK大河ドラマとしては、新機軸と言いますか、
従来の殻を破ろうという観点がふんだんに盛り込まれた作品でした。
主演に実録調ヤクザ映画の巨塔・菅原文太を持ってきたのも、
NHKとしては一種の冒険だったでしょうが、菅原文太には魅力的な属性も有りました。
それは、テレビ主演連続ドラマ未経験の処女峰だったという事。
かの高倉健ですら、数年前にTBS『あにき』で主演している事を思えば、
それは殆ど、地球上に残された最後の未踏峰にも等しかった。

NHKは彼を引っ張り出すにあたり、様々な状況を整えました。
まず脚本家。高倉健に倉本聰を持ってきたように、なまじの脚本家では釣り合わない。
これに山田太一という、大河ドラマとして考えれば新しい波である巨頭を配置。
そして肝心の筋と役柄には、明治新政府の圧政と闘う会津藩下級武士を用意し、
奥羽列藩同盟同士たる宮城県出身の菅原の琴線に触れるようなものとしました。
そして主題曲には、なんと宇崎竜童を起用し、ダウンタウンファイティングブギウギバンドの
音楽が奏でられるという大冒険。ま、N響も一緒にやってましたがね。
題名通りに獅子・ライオンが闊歩する様は、ライオン劇場かと思いました(笑)。

文太の演じる主役にしても、架空の人物・銑次であり、彼は単なる一藩士。
これまた従来の大河ドラマ主人公像から大きくかけ離れたものとなっておりました。
徳川慶喜の治世下、パリ万博に派遣された武士団の中にいた、
会津藩士の銑次と薩摩藩士の苅谷嘉顕という二人の運命を描いたもの。
方や賊軍という謂われ無き汚名を着せられた会津と、
明治新政府を樹立し天下を取った一員でありながら、
今度はその政府と戦争をする事となる薩摩。
どちらも長州の天下取りに翻弄され、圧政に置かれる事となるのでした。

加藤剛の演じる薩摩の嘉顕は、理性的に行動し、憲法草案作成に関わるのですが、
文太の演じる銑次は、常に闘い続ける男で、最後の最後まで剣を離す事は有りませんでした。
そして結局、彼は生死不明という形でいなくなるのですね。
ただ、後の人々が銑次を見たと折々の時に口にしたというのです。
或る時は足尾銅山、また或る時は北海道の炭鉱で、
弾圧される人々に混じり、激しく抵抗する彼の姿が有ったという伝説が流れて終わるのでした。
歴史の綾なす偶然と申しますか、原発事故により会津・福島がまた抑圧されている世で、
長州・安倍内閣が原発再稼働に舵を切ろうとするのに、銑次の文太が抵抗していたという。
またしても人々は、民衆のために抵抗する銑次を見ていたのでした。
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東北の人と会話したのですけど
薩長同盟を結ばせた坂本龍馬(とそのバックの土佐藩)は、果たして長州系支配という明治政府の有り様を望んでいたのか?とは常々思いますね。
だからこそ土佐藩出身の板垣退助が自由民権運動の中心となったんでしょうけど。

坂本龍馬も江戸幕府亡き後は、旧倒幕派、旧佐幕派問わない全国諸藩の合議制(=貴族院)から、農工商も含めた合議制(=衆議院)へと移行するって程度の考えはあった(無論、イギリスに於ける議会制民主主義への移行過程がそれでしたし)様に思えてならないんですよね・・・・。
理想に燃える人が早々に世を去り、実利に生きる人が世に憚るってのは世の常ですけどね。

愛川欽也さんが晩年の菅原氏を見て「「文ちゃん変わったんだなぁ。」と思った。」なんて言っていますけど(愛川氏もここ10年ほど良くも悪くも戦後民主主義の立場に立脚した発言が多いように思うんですけどね(笑))、彼なりの反骨心と国全体が一つの方向に向かう事の怖さを周知しているが故の言わば逆バリだった様に思いますね。
そんな思いを深く理解した人が(賛同者・批判者問わず)どれ程居たんだろうか?とは常々思いますけど。

2014/12/06(土) 08:08:00 | URL | TXの無いテレビなんて・・・
文太さんは子供なりに戦時を生きた訳ですから、後世の我々がその胸中を軽々に推し量れないと思います。
とにかく通常の世ではないのですし、より強く心に残るものも当然あったでしょう。
民衆を飢えさせない事と戦争否定とを掲げたのは、
そうした記憶が強烈だったからでしょうし、
太平の世にいる我々が軽々に肯定も否定もする資格は無いでしょう。
謹んでお考えを拝聴するのみです。
2014/12/06(土) 19:04:21 | URL | ごいんきょ
仏壇
「獅子の時代」で印象深いのは第一話で菅原文太演じる主人公が戦場となった村から仏壇を背負って持ってくる場面。
農民?の婆さんが「おらっちの仏壇だぁ」と泣き崩れる。それまでの大河ドラマが偉人、英雄が主人公だったものから名も無き庶民を主人公に据えて国が、治世が、戦がとか言う大局視点ではない、今、目の前の困難に抗う者を見せると言う事を冒頭から印象づけた場面でした。
ただ、残念ながらこれ以外で印象に残っている場面が無いんですよね。
2014/12/08(月) 08:37:27 | URL | 代表
なんで他人の家の仏壇を担いだんでしょうね。
売る気だったのか?(笑)
2014/12/10(水) 07:07:07 | URL | ごいんきょ
この番組での文太さんかっこよかったですよね。小学生でしたが、初めて大河ドラマを真剣に見たかもしれません。そのくらい鮮烈な印象でした。

その割には筋書きなど肝心なところを何も憶えていないのですが(^^;)。とにかく、闘う文太さんのビジュアルが強く刻まれています。

余談ですが、当時の裏番組「西部警察」は、このころはまだ見せてもらえませんでした(クラスの男の子たちの間ではそっちが話題でした)。

文太さんの裏に渡さん。濃い時代ですよね。
2014/12/19(金) 12:04:15 | URL | nardo
あ、そうか。
文太さんと渡さんで張り合ってたんだ。
テレビの黄金時代末期という感じだなあ。
2014/12/28(日) 08:22:30 | URL | ごいんきょ
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