私的 昭和テレビ大全集
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おゆき (1966)

さあて、書き手が戻りました(笑)。
それに伴い企画も新たにしまして、テレビ俳優再発掘という観点から、
しばらく記事を構成していきたいと思います。
Web百科事典を標榜するウィキペディアも、昭和30、40年代のテレビに関しては、
ほとんど空欄にも等しい惨状で、愕然とする事がまま有ります。
なんとか、その時代を担った番組や人物を、少しでも発掘していきたいという事です。
また、個人誌レコード版ライトの新刊として、テレビ俳優特集を発売準備中というのも有ります。
そちらの方は年内には発売予定ですので、決定しましたら別途お知らせ致します。


林美智子(はやし・みちこ)。
愛媛県八幡浜で七人姉妹の四女として育つ。
6歳の時から日本舞踊を習い、昭和31年、高校を二年で中退して松竹音楽学校へ。
33年に芝居の方に魅力を感じ、大阪・新春座に加入。
それにより舞台やテレビの端役で出演し始める。

昭和39年、NHKの連続テレビ小説『うず潮』で、主演の林芙美子役を射止め、
回が進む毎に番組の人気も増してゆき、国民的認知度の女優となる。
無名だった彼女が一躍有名女優と成った事により、
テレビ小説に新人発掘という役割も課せられる契機となる。
しかし先にも書いたように、彼女は決して「新人」ではなかった。
40年、その演技に拠り、第三回テレビ記者会賞で、
新設の「個人賞」を『てなもんや三度笠』演出の澤田隆治と共に受賞。
その年の紅白歌合戦では、司会の大役を射止める。

41年、『うず潮』終了と共に主戦場をTBSにも拡げる。
『あしたのお嬢さん』『ねえさん』『おゆき』『ちいせんせい』『ゆば』と、
丸々二年間もTBS月曜21時からの30分ドラマ主演女優を務めた。
しかも『ねえさん』は20%超、『おゆき』は30%をも超える大人気で、
一方のNHKでも『横堀川』『ケンチとすみれ』等を始めとする、
非常に多数のドラマで存在感を見せ、黄金時代の様相を呈した。

ここまで書いたような事は、昭和40年代には常識的知識だったでしょうし、
テレビ女優の第一人者とも言える大活躍だったのですが、
なぜか今日、林美智子の位置は不当に軽く扱われすぎております。
こうした存在は、他にも数多いでしょう。
なんとか、今回から何回に渡るかわかりませんが、
この企画で少しでも、その情報偏差を埋めていく契機にできればと思っております。

さて、今回の主題たる『おゆき』ですが、国文学者・塩田良平による随筆「おゆき」を元としています。
そこに出てくるおゆきさんは実在の人物だったようですが、こんな人です。
戦災孤児で、塩田家の女中として引き取られるも、家中の人間に家族のように扱われ、
彼の研究室の人間に求婚されて、塩田の養女として入籍し、幸福を得る。
更に既述『物識り大学』に出演して博士試験に見事合格し、70万円(昭和30年代前半当時!)もの賞金を獲得。
出版の翌昭和38年、新橋演舞場での新派舞台となり、伊志井寛・京塚昌子・大空真弓で演じられました。
この時、実際の塩田夫妻とおゆきさんが楽屋を訪ね、出演者との対面が実現しています。

3年後の41年、好調の『ねえさん』の後を受けて、引き続き林美智子主演でのドラマ化。
国文学者の家にお手伝いさんとして住み込む事になった戦災孤児の祐紀子が、
夜間高校で学び、養女となり、主人の副手の男と結婚し、更に交流が続くというホームドラマ。
学者先生役は、舞台に引き続いての伊志井寛で、その妻は三宅邦子になったようです。
主題歌『おゆきさん』は主演の林美智子が自ら歌い、レコード化もされました。
昭和42年のTBSによる調査では、ザ・ガードマン、ウルトラマン、サザエさん(江利チエミ版)
に続く4位の人気番組という結果でした。

ちなみに以下は、日曜劇場、わんぱく砦、愛妻くん、オバケのQ太郎、おれの番だ!、奥さまは魔女。
今でも多くの人が知っている事は勿論、当時の人間ですら覚えている人が多いのは、
ガードマン、ウルトラマン、日曜劇場、オバQ、奥さまは魔女といったところでしょう。
即ちこれ、映像が繰り返し公開されているかに拠るのです。
映像が現存していないか、していても全く再公開されない作品、
特に大人向けドラマであった、おゆき、愛妻くん等は、当時傑出した人気を誇っていたにもかかわらず、
ほとんど誰も回顧する事が無いでしょうし、勿論ウィキペディアの項目も有りません。
しかし、これだけの人気番組だったのだから、言われれば思い出す方もいるはず。
是非、そんな貴重なご記憶を、コメント欄に残していって下さい。
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コメント
この記事へ寄せられたコメント
紅白歌合戦
「おゆき」は観ていなかったのですが、「うず潮」は毎朝流れていました。
林扶美子さんと林美智子さんをよく混同していました。

林美智子さんを覚えているのは、紅白歌合戦の司会をされたときです。
「うず潮」の主演が終わった年だと思いますが、最初からとても緊張している様子で、観ていてハラハラドキドキしました。子供心に可哀想に思うくらいでした。
それだけ「紅白」は大舞台だったのですね。
その後、「紅白が終わったあと、楽屋で倒れちゃったらしいわよ」と芸能界に全く疎い母の情報でしたが、家族は納得してました。
2015/11/16(月) 18:12:00 | URL | モデラート
うっすら覚えてます
♪おゆきさん、おゆきさん、えくぼを浮かべ~、おゆきさん、おゆきさん、何を夢見~る・・、ってな歌でしたよね。
2015/11/16(月) 20:28:09 | URL | オリビア
本来私がしゃしゃり出る幕じゃ無いですけど
一世を風靡し当たり役とまで言われた江利チエミのサザエさんすら殆ど忘れ去られてしまっている(私も両親から度々聞かされたが故に存じ上げているに過ぎない訳ですが)現状に私個人も愕然としております。
林美智子さんも名前だけしか知らない私がしゃしゃり出る幕じゃ無いですけど、忘れ去られた過去を同時代を生きてこられた方々の手で掘り起こし正当な評価がなされる様、私としても強く希望する所です。
2015/11/21(土) 08:51:57 | URL | TXの無いテレビなんて・・・
● モデラートさん
林芙美子さんを林美智子さんが演る。
運命としか言えますまい(笑)。
ほぼ新人同然の女優司会というと、斉藤由貴さんもいました。
NHKの趣味なのかな。男性側では記憶に無いし。


● オリビアさん
林秀彦さん作詞、服部克久さん作曲です。


● TXさん
「一世を風靡」は言い過ぎという感じですが、人気番組でしたね、サザエさん。
2015/11/24(火) 05:03:46 | URL | ごいんきょ
主題歌その他回顧
主題歌を何十年振りかで思い出しましたが、メロディははっきり覚えているものの、歌詞は途切れ途切れです。
確か、「何を夢見る」の後は、「小さな○○(リボン?)の 小さなセーラー服 かわいそうだと言わないで 
あたし へっちゃらよ ○○○そうだと言わないで 何でもないのよ」だったと思います。虫食いで申し訳ありませんが、
もし音源が残っているなら、この世にいるうちにもう一度聞いておきたい歌の一つで、はっきりご記憶の方がおられたら、
ご教示願いたいところです。

ドラマの場面に関しては、現在想い出せるのは第一回の1シーンのみで、「おゆき」が奉公先の家庭に初お目見えした時、
夏圭子の長女が、「ウチでは、パパ(伊志井寛、因みにママは三宅邦子)のことを『タタ』って呼ぶのよ。おかしいでしょ」
と言う場面。実はこのドラマは先に1962年12月と63年4月に、同じTBSで正続2回の単発ドラマとして放送されたもののリメイクで
、62年版の主演は大空真弓、奥方は同じ三宅邦子、旦那は織田政雄でした。このシリーズは更に1971年に今度はフジ
、紀比呂子主演でリ・リメイクされていますが、この時は主人はまた変わって山村聡、奥方だけはまたも三宅邦子
。ただし残念ながら、一回目もリ・リメイクもまったく覚えがなく、「おゆき」というとこの林美智子版しか浮びません。

林美智子の主演作に関しては、もう一つ、前年の65年10月から、「おゆき」が始まる前の週の9月末までTBSで放送された
「ねえさん」がありました。こちらもうっすら覚えていますが、結構人気ドラマだったのと、役名が同じ「ゆきこ」だったところから、
その終了を当て込んで「おゆき」が便乗企画されたのかも知れません。主題歌はやはりメロディは記憶していますが、
歌詞となると「おゆき」よりさらに悲惨な虫食い状態で、覚えているのは「雪やこんこ、○○が積もる」で始まる冒頭と、
終わりの「うちのねえさん、雪子ねえさん」の部分だけです。他にこの人の芸達者・コミカルな持ち味で忘れえないのは、
NHKの「けったいな人びと」で、西山嘉孝の旦さんの死後、続々と現れる隠し子の一人目で、すっとぼけた「おいま」ですが、
もう長くなりすぎましたので、また別の機会に。
2017/01/27(金) 02:20:25 | URL | 権兵衛
『おゆき』も『ねえさん』も人気番組だったのに、映像が現存していないからでしょうね、
記憶の再構築がされず、埋もれる作品となってしまいました。

『おゆき』の主題歌はレコード化されているので、再現させようは有るのですが、
おそらく『ねえさん』の方は音盤化されていないと思われますから、
見ていた方々の記憶が非常に貴重ですね。
2017/01/27(金) 23:49:49 | URL | ごいんきょ
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