私的 昭和テレビ大全集
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風と樹と空と (1965)

さあて、書き手が戻りました(笑)。
それに伴い企画も新たにしまして、テレビ俳優再発掘という観点から、
しばらく記事を構成していきたいと思います。
Web百科事典を標榜するウィキペディアも、昭和30、40年代のテレビに関しては、
ほとんど空欄にも等しい惨状で、愕然とする事がまま有ります。
なんとか、その時代を担った番組や人物を、少しでも発掘していきたいという事です。
また、個人誌レコード版ライトの新刊として、テレビ俳優特集を発売準備中というのも有ります。
そちらの方は年内には発売予定ですので、決定しましたら別途お知らせ致します。


鰐淵晴子(わにぶち・はるこ)。
バイオリニスト鰐淵賢舟(けんしゅう)と、ドイツ生まれのピアニスト・ベルタの間の長女。
昭和20年、東京大森の防空壕の中で生まれたという。
4歳の時より父からバイオリン、母からピアノを教育され、6歳の時には日比谷公会堂で父と共演。
NHK子供のど自慢でもバイオリンを披露し、鐘を鳴らす。
これで業界から注目され、少女雑誌のモデルとなったり、翌年にバイオリンを活かすならという条件で、
大映映画「母子鶴」に出演して話題となるが、これが問題となって第二双葉学園小学部を退学。
4年生の時の映画「ノンちゃん雲にのる」が評判となり、映画会社が激しい争奪戦を起こすも、
父・賢舟は音楽家として育てたいという希望だった。中学は大西学園へ。
だが本人の「映画の方へ進みたい」という希望を母親がくみ、
昭和34年6月「乙女の祈り」で本格デビュー。8月には松竹と専属契約を交わした。
品性の有る育ちと容貌、バイオリンとピアノをこなし、英語・ドイツ語を話せるという、
美と知と行を兼ね備えた素材は大いに嘱望されたが、日本の映画界にそれだけの器が無かった。
それでも映画会社が粗製濫造に走る中、鰐淵は年間四本という契約で、
納得の出来ない作品には出演しないで良いという条件もつけていた。
昭和39年、TBS月曜のナショナル劇場『さぼてん』で、力を伸ばしたテレビに本格参加。
『さぼてん』『光る海』『ともだち』と、同枠のドラマで出演のみならず主題歌歌手も務めた。
40年、第三回テレビ記者会賞で『さぼてん』出演により、芸能部門奨励賞を受賞。


という流れでのこの番組なのですが。
ナショナル劇場の方では、出演はしていても相手役が森繁久彌とか宇野重吉、
『光る海』では石立鉄男や山本陽子ら複数の俳優との共演で、
この番組は、松竹の看板女優が初めてテレビで主演というのが売りとなっていました。
テレビ主演が遅れたのには、映画会社のテレビへの敵視が続いていたという背景が有りましょう。
『さぼてん』出演交渉も、かなり擦った揉んだしたようで、映画会社はテレビに非協力的でした。

この番組では松竹の番匠義彰が監督を務め、斜陽に差し掛かって本道を貫けなくなった映画界を嘆きつつ、
それをせめてテレビに残しておこうというのが、番匠と鰐淵、両者の思いでした。
提供は、ライオン歯磨と明治乳業。
当時もてはやされていた石坂洋次郎原作ものの一つで、大坂志郎と木暮実千代の安川家に、
東北から美人で明るいお手伝いさんの沢田多喜子がやって来るというお話。
時代なりの明朗で善意に満ちた屈託の無いドラマでした。

そもそも、鰐淵の歌う主題歌が、とても明るく爽やかな曲調と歌詞でした。
  風が笑ってる 樹々がそよいでる 空が美しく澄んでいる
  若い私はそれだけで 生きてる事が楽しくなるの
こんな歌をてらい無く口ずさめた時代が懐かしいものです。
松竹の都合なのか日本テレビの都合なのかは判りませんが、これはわずか1クール13本で終了。
と言って、決して評判は悪くなかったのでしょう。
二年後には続編である『続 風と樹と空と』が制作されるのです。

提供は、前作の二社にライオン油脂の方も加わっての三社体制。
このNTV月曜20時台は、前作『風と樹と空と』以来、ずっと石坂洋次郎原作枠。
続編の設定や出演者も前作のまま引き継ぎ、更に松村達雄や山本圭、太田博之などが加わりました。
勿論、主題歌も、あの素晴らしい山上路夫作詞・牧野由多可作曲の『素敵な明日』のまま。
これも当初から13本と決まっており、鰐淵や松竹側の意向だったのかもしれません。
この続編では徳島・淡路へのロケも敢行。
地方タイアップがテレビ界に蔓延し始めた頃でした。

この番組では、日本国内航空、徳島バス、TグランドホテルK園、ホテルT、淡路交通の五社とタイアップ。
地元の人にはイニシャルも無意味でしょうが(笑)。
この頃はまだ、タイアップもやり始めで、テレビ界の良識も完全には崩れておらず、
タイアップと言っても露骨なものではなく、さりげなく済ますという意識が働いてました。
『ザ・ガードマン』プロデューサーの野添和子などは、「タイアップで浮いた費用は、
その番組の充実のために使われるのでなければ意味が有りません。
タイアップのためのタイアップは絶対に避けなければ」というコメントを残しております。
隔世の感、と申しましょうか。
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