妖術武芸帳 (1969)

TBS日曜夜7時栄光のタケダミニッツも、円谷の『怪奇大作戦』が
妖怪ブームを怪奇ブームに拡大解釈して大失敗。
裏にさして強力な番組も無いのに衰退を始めていました。
そこでテコ入れを図ったと見え、今度は東映で、妖術を扱った作品の登場です。
主役の誠之介には、ロカビリー全盛時代に活躍した歌手、佐々木功。
後に宇宙戦艦ヤマトの主題歌でアニメソングの重鎮としてブレイクしますが、
この頃は役者として転身を図っていたようです。
しかしねえ、子供たちがワクワクしていたのは、異形の『妖怪』ですから。
この妖術武芸帳、たしかに特撮も出色の出来で、妖術の描写も凄く、
或る程度の年齢になるとそこそこ面白いです。
しかし、その年齢層に受けるには内容が幼稚。
ハッキリ言って、アンバランスなんですよね。狙いが絞れてない。
それならまだ、怪奇大作戦の方が説得力はあるでしょう。
いくら人間が不思議な妖術を使っても、異形の妖怪の方に
子供はパッと心を掴まれてしまいます。そこが怪獣ブームにも共通。
そもそも既にこの頃、当の妖怪ブーム自体が下火になり始めてましたから。
この番組は非常に良くできたモノでしたが、てな事情でわずか1クール、
全13回で消える事となりました。
『婆羅門妖法の巻』なんて出ていたけどね。
その他の巻を見る事はできませんでした。
無駄なサブタイトルでしたね(苦笑)。
主題歌はあの、尾崎紀世彦がいたザ・ワンダース。
ウルトラセブンの冒頭、「♪ セブーン セブーン セブーン セブ−ン」
の部分を歌ったのも彼らで、尾崎の声も聞こえます。
元々、葵公彦が歌った別の歌でOPが既に作られていましたが、
どうもノリが悪くて古めかしい歌ですね。
だからかオクラ入りになり、よく知られるOPになりました。
よく知られるって… こちらも知ってる人は少ないか(笑)。
後に丹下段平の声をアテる藤岡重慶演じる覚禅なるキャラクター。
「俺様はある時は敵! ある時は味方!」。カウボーイですか?(笑)
ちなみに、妖怪ブーム終焉を悟り急遽路線変更を図った後番組、
『柔道一直線』が、この枠に再び息吹を吹き込んでくれる事になります。
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