私的 昭和テレビ大全集
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ダイヤル110番 (1957)

該当番組画像募集


このドラマは事実に基づいて構成され、
資料は全て、警視庁、警察庁、全国警察から寄せられたものです。


110番を受ける交換手と疾走するパトカーを合わせた、
臨場感溢れるオープニングに被さっていたナレーションの通り、
以前に書いた特別機動捜査隊同様、警察の全面協力で制作されました。
特にこの番組は、電話が段々と普及し始めた時期で、
全国的な警察通報の番号として110番を庶民に知らしめる役割も担いました。
110番に関するあれこれは、こちら ↓ にまとめられています。
http://www2.pref.shimane.jp/police/seikatsu/chiiki/110/rekishi.html
全国統一ダイヤルというのは、元々はGHQによって提示された事案で、
昭和29年にようやく実現したばかりだったんですね。
だから、この番組が110番認知に果たした貢献度は多大で、
開始翌年の6月14日には、警察庁長官から感謝状が、
当時のスポンサーである新三菱重工業に贈られました。
でも、三菱は後に降りちゃうんですけどね(苦笑)。

この当時は、ドラマと言えば生放送の時代で、
ビデオなんてありませんし、フィルム撮りの連続ドラマすら皆無でした。
そんな中、演出上景観描写が必要だったのだろうとは言え、
半分ほどをフィルム撮りしていたこの番組はかなり異質で、
それ故にドキュメンタリーっぽい雰囲気も増幅されたでしょう。
内容は、タイトルナレーションが言うように、事実に基づいたもの。
それを派手な演出を用いず、主人公すらも置かず淡々と描いたものです。
いわゆる犯罪捜査モノはこの後、日真名氏とび出すや七人の刑事など、
登場人物を固定化してそのキャラクターに頼る手法が一般化しますが、
そういうもので誤魔化さずに内容だけで勝負し得たのは、
やはり先行の強みでしょうね。使い古されたものが一つも無いんだから。
ちなみに、キャラクター固定の手法も行き渡ってしまうと、
次は太陽にほえろ!のようなアクションをウリにしたものが出始め、
それも飽きられてくると、西部警察のようなものまで行き着くんですが(笑)。
メロディー枯渇とアレンジの煩雑化が同時進行する音楽界に近いですな。

例えば第1回の内容は、東京のタクシー運転手が、
病気の妻を鹿児島の実家で療養させて働いていたところ、
至急血清が必要だという電報が留守番の娘(二木てるみ)に届く。
一刻を争う事態と、警察は迅速な配備で仕事中の彼を捜し出し、
同時に自衛隊に要請して血清を配送してもらい、
無事に手術に間に合うというものでした。
この、血清を至急に届けなければいけないという緊迫感を用いたドラマは、
その後もそれこそ掃いて捨てるほど見せられました(苦笑)。
アニメでもよくありましたね、昔のアッコちゃんとか。
その元ネタはこれだったんでしょうなあ(笑)。
このように、必ずしも犯罪捜査ばかりではなく、明るい話などもあって、
実際のダイヤル110番で有った様々な話が元に使われました。

しかし、やはりこの番組の真の魅力は、その犯罪捜査の描写にあったでしょう。
警察の全面協力という事で、取り調べの様子とかは勿論、
鑑識を用いた科学捜査の描写などが生々しく新鮮だったと思います。
例えば、肉屋の絞殺に使った凶器の手ぬぐいが現場に落ちていた。
その手ぬぐいはどこで何本作られ、どういう所に配布されたか調べる。
更には、それに毛が二本付着していた。
そして、手ぬぐいの垢から使用者の血液型が判明する。
容疑者が取り調べの時に吸った煙草の唾液から血液型を調べる。
これらの科学捜査の結果と、アリバイなどの地道な足を使った捜査とを併せ、
犯人像を次第に搾って、容疑者を追い詰めていくという感じです。
ちなみに、この話では毛が重要な証拠となり、実は狸の毛だったのでした。
人間の毛と狸の毛の切断面の違いからそれを突き止め、
猟師である容疑者を問い詰めて自供に追い込んだのでした。

こうした、当時としては非常に内容の濃いストーリーが、
30分ドラマとしてテンポ良く描かれていたのですから、
かなり面白いモノだったでしょう。
当時の国産ドラマは、夜の大人向けであろうが、30分が当たり前だったのです。
提供は、先に述べたように新三菱重工業が初期で、
火曜の夜10時になってからは理研科学になり、それから小野薬品となりました。
放送曜日や時間はずいぶんと変遷があるのですが、
ごく初期を除いて火曜日の番組だと言えると思います。
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コメント
この記事へ寄せられたコメント
ダイヤル110
中学3年のときに"麻薬”シリーズに出演したことがあります 番宣で毎日顔が出て周りから本当の不良に見られました(笑い)懐かしいです。
2007/06/02(土) 08:28:22 | URL | cometarai2000
麻薬シリーズというんが有ったのですか。
内容も伺いたいところですね。何年頃の話なんでしょう。
番宣CMって当時から有ったんですか。
それも貴重な情報です。
2007/06/03(日) 04:27:20 | URL | ごいんきょ
向田邦子のデビュー作
このドラマ、複数の脚本家が交代で執筆を担当していたとのことですが、その中の一人が当時脚本家としての活動を始めたばかりの向田邦子さんでした。
このほど、彼女が手掛けた当時の台本4点が発見されました。何れもドラマの演出を手掛けた高井牧人氏が個人的に保有していたもので、1959~61年に放送された作品だそうです。
折りしも今年は向田さんの生誕80周年、これらの作品も「向田邦子シナリオ集」の最新刊に収められるとのことですが、後年まで「人間」を書き続けた彼女の創作活動の原点に、機会があれば接してみたいと思います。
2009/09/18(金) 23:22:28 | URL | うみがめ
「こち亀」の先輩?
人気番組というのは必ずパロディー作品が現れるもんで、'70年代中期に「こちらダイヤル100交番」なんて漫画がありましたね。みなもと太郎氏のギャグマンガでしたが。
2009/09/19(土) 18:56:03 | URL | 石毛零号
● うみがめさん
そのニュースは見ました。
向田さんの実録ものも興味ありますね。


● 石毛さん
有りました。ワタクシけっこう好きだったんですよね、みなもとさん。
2013/11/10(日) 23:18:33 | URL | ごいんきょ
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