爆走!ドーベルマン刑事 (1980)

大都会の空の下を
ひたむきに走り
喰らいついたら、離さない。
怒り、咆え、悪と斗い
時には、優しい涙を流す。
彼ら、若き刑事達。
ドーベルマン刑事!
原作は『ドーベルマン刑事』という、
少年ジャンプに載ってた無茶苦茶な漫画でした。
平松伸二の絵に武論尊の原作。ムチャクチャなのも道理(笑)。
タイトルは例によって刑事と書いて<デカ>と読みます。
こういうパターンのタイトルの最初じゃなかったかな。
おそらく必殺シリーズが本格的に脚光を浴びだした時期で、
極悪非道という言葉では表しきれないような無茶苦茶な犯罪者を、
加納錠治という刑事が躊躇無く殺戮する無茶苦茶なストーリー。
殺しの道具は、最大口径44マグナム弾。
当時のジャンプ世代は、この漫画で44マグナムを覚えました。
片手で撃ったりしてなかったかな(苦笑)。
平松はこの後、ブラックエンジェルズという、もっと露骨な
必殺のパクリ漫画をやる事になりますが(笑)。
ドーベルマンってやつは食らいついたら離さないんだ
なんて導入部だった気がしますが、ドーベルマンって犬の
名前も格好も、この漫画が広めたですね。
そんな漫画とよく似たというか、ほとんど同じタイトルで、
原作武論尊・平松伸二のクレジットが入っているので、
じゃあこの漫画の映像化だろうと思ったら大間違い。
中身はまったく別物で、主人公の名前だけはかろうじて
加納錠治と同じなんですけど、他の登場人物名も、作品世界も、
似ても似つかぬものでした。
だからか、たしかジャンプの方ではあまりテレビについては
触れてなかった気がします。
じゃあテレビの方はどんな内容かというと、
原作に無い『爆走!』という部分にヒントがあります。
オートバイアクションをふんだんに取り入れたものでした。
主人公の加納始め、メンバー達がバイクを爆走させて、
捜査をしたり、犯人を追い詰めていくという描き方。
原作では、錠治はバイク軍団なんて操ってません(苦笑)。
なんでそんなに変えちゃったかと思うに、さすがにテレビでは
44マグナムで犯人を肉片に変えちゃうなんて出来ないって事でしょう。
でも、なら別物の企画でやれば良さそうなものですが、
きっとネームバリューは欲しかったんでしょうね。
その錠治を演じたのが黒沢年男で、ちゃんとナナハンに乗ってたかと。
その下の黒バイ隊のメンバーに、名高達郎だの星正人だの、
元ずうとるびの新井康弘、神保美喜などもいました。
夏木陽介や志穂美悦子なんかも、バイク使えるって事で出てますね。
そんな黒沢らが、とにかくバイクで走る、走る。
科学捜査なんて糞食らえ(笑)。
犯人のバイクのタイヤ痕だのを照合したりはしない。
ただひたすら、走り、聞き込み、迸る思い込みで捜査する。
そんなドラマでした(苦笑)。
だから内容から厳密に言えば、捜査ドラマではなくて
ただ刑事物の姿を借りたバイクアクションドラマって事でしょう。
足で走ってた太陽にほえろ!のバイク版でも目指したんでしょうね。
ナレーションにあるように、喰らいついたら離さないって部分とか、
本当にごく一部のエッセンスだけが漫画版と共通で、
漫画を知っている人間が期待して見たら噴飯ものだったので、
さしてヒットもせず、今もほとんど振り返られないですね。
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