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私だけが知っている (1957)

該当番組画像募集

少し間が空いてしまいました。
丁度良い頃合いでもあるので、ドラマ特集は一旦打ち切って、
今回からバラエティー特集に入ろうと思います。

私だけが知っている

このセリフを聞くと、テレビ探偵団のコーナーを思い出す人が多いでしょう。
しかし実は、あれは一種のパロディで、元ネタが有った事を、
テレビ第一世代の人々なら間違いなくご存知のはず。
後の連想ゲームや面白ゼミナール、ためしてガッテンなどのように、
NHKのバラエティは長く家族揃って楽しまれるものが多いですが、
ジェスチャーや私の秘密など、テレビ黎明期にはその役割は
更に大きなものだったと言えましょう。
中でも、この『私だけが知っている』は、特異な番組でした。
なにしろ推理クイズ。
わずか30分の間に出題ミステリードラマを見せ、
レギュラー解答者が侃々諤々の議論で解答を考えるというもの。
この手のジャンルはその後もいくつか例は有るもののやはり希少で、
それはネタ作りの難しさに全てが起因するのでしょうが、
この番組は探偵作家クラブの全面協力を得て、
5年以上もの長期人気を誇りました。

そもそもの前提として、バラエティというものの要件も曖昧ですが、
当ブログではクイズ・ゲーム番組も、お笑い番組と同じ
バラエティとしてカテゴライズしています。
こういうジャンル分けはあまり一般的ではなく、
数少ないバラエティ資料本すら、クイズ番組は扱ってきませんでした。
その結果、クイズ番組は昭和のテレビ視聴者に親しまれてきたのに、
その資料的検証はほとんどされてきておらず、
記事にしてみようと思い立つと、資料探しに難儀する事となるのです。
自分でよく見ていた番組であれば記憶を元に或る程度は書けますが、
この番組のように、現存映像がまったく期待できない
本当のテレビ黎明期の作品となれば、そして途方に暮れるのみ。
が、僕は大沢誉志幸ではないので、なんとかネタを見つけたい。
て事で、レギュラーの一人、有吉佐和子の記述をやっと見つけたので、
その辺を散りばめながらやってまいろうという次第です。

有吉の元にプロデューサーがやってきたのは、放送開始直前の夏。
「推理番組というのをやってみようと思うのですがね」
と切り出すP氏に、台本の依頼かなと思った彼女は、
話を聞いて面白そうな番組だとは感じたものの、
よほど気の利いたタネじゃないとまとまらないでしょうねと、
ごく当然の反応で返しました。
すると件のP氏、「探偵作家クラブが協力してくれる事に
なっているのでその辺は心強いのです」との返答。
ん? 推理小説などついぞまともに読んだ事が無い彼女は、
もとより探偵作家クラブなどには属していない。
すると台本の依頼ではない?と訝しがる彼女に、
P氏は探偵のメンバーになって欲しいと切り出したのでした。
これには慌てた有吉佐和子。後年こそ、笑っていいとも!で
テレフォンショッキングジャックなどやらかしますが(笑)、
当時はまだテレビに露出しておらず、
それがいきなりタレントとして出てくれ、
それも不得手な推理もので、という話なのですから。

そこで、これまで推理小説で犯人がわかったためしが無い
とやんわり断ろうとすると、P氏はこう畳みかけてきた。
「それはいいですね。それならば一層の事です。
 どうしても出演して戴かなきゃなりません」
「あら」
「私どもとしましては、要するにお茶の間などで
 テレビを観ている人たちを楽しませるのが目的なので、
 探偵が事件の解決に四苦八苦するところが
 あればあるほど面白いと思うのです」
「ははあ」
「頭脳明晰な探偵にスパスパッと解決されてしまっては
 困るんですよ。そうですか。
 有吉さんはやっぱり探偵小説が嫌いでしたか、なるほど」
なるほど、と思わせられるP氏の説得にほだされ、
有吉は恥を晒す覚悟でとうとう引き受けるのです。

さて当日、俳優達が推理劇のリハーサルをしている待ち時間、
他の回答者達が小声で会話しているのを聞いた有吉は、
愕然、顔面蒼白となります。
なんと、局長の徳川無声をはじめ江川宇礼雄、池田弥三郎ら
他の回答者達は、熱烈な推理小説ファンらしいではないか!
彼女が聞いた事もない外国作家の名前が飛び交うのを聞き、
彼女はプロデューサーのその場しのぎの説得を真に受け、
他の出演者も推理に疎い人たちだろうと安心して
出演を引き受けてしまった事を激しく後悔します。
徳川無声が「有吉さんも相当なファンでしょうな」
と語りかけてくるのにへどもどする有吉(笑)。
そこへあの、見ていた人にはよくわかるであろうテーマ音楽が流れ、
「私だけが知っている!」という字幕が出て番組がスタート。
そして十五分ほど推理劇が展開され、続けて4人の探偵らが
侃々諤々の討論をし、更に十分ほど後、
有名な「私だけが知っている」という天の声で解答編。

ところが4人の探偵が述べていた事はどれも的はずれ。
奇しくも番組進行はP氏の思惑通りの運びとなり、
自分だけ恥をかくのではという有吉の不安は杞憂に終わったのでした。
「しかしですぞ。シャーロック・ホームズの如き名探偵でも、
 目の前でパッと事件が起こり、さあ犯人はと間髪を入れず
 問われたなら、これはわからんですぞ。
 まして、我々がわからないのは当たり前でしょうな」
と徳川探偵局長が局員をねぎらって番組は終わりました。
だが、そんな慰めは局員にはまったく利かなかった。
まだまだテレビも黎明期。全国の茶の間に己の頭の悪さを
さらけ出すような事は、恥という概念以外有りません。
慶應大学教授の池田は、学生が講義を聴きに来なくなるのではと
真剣に心配してしまい、有吉も真剣に落ち込んだといいます。
でもまあ、取り敢えず役目は果たしたんだからと
帰り際にプロデューサーに別れの言葉をかけると、
「では、来週日曜もこの時間ですから」との言葉。
自分がレギュラーで何年も出演するという事をこの時知り、
卒倒せんばかりに驚いたのでありました。

この番組は本当の放送黎明期ですから、完全生放送。
故に推理ドラマでも度々失敗が有ったようです。
タモリや上岡龍太郎が語った事がある話として、
観音開きを開いたら仏像が盗まれていたという筋立てのドラマで、
しまい忘れていた仏像が飾られたままだった。
仕方ないのでその俳優は自分の懐に仏像をしまい、
「無い!」と慌てふためく演技に入ったとか(笑)。
タイトルまでは言ってませんでしたが、ほぼこの番組でしょう。
「仏像を盗んだのは誰だ!?」
お前やないかいという話ですよね(笑)。
正に観ている側だけは知っていたという、
のんびりした時代のエピソードです。
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コメント
この記事へ寄せられたコメント
仏壇事件で思い出したこと
テレビ黎明期から健在の黒柳徹子さんが昔仰ってたことですが、とにかく黎明期の頃のテレビは何もかもが生放送、ぶっつけ本番のような状態だったためにハプニングが耐えなかったらしいですね。

出演者がハプニングのためにこれ以上物語を続けるのは不可能と判断すれば、すぐさま、その辺に落ちている「終」「しばらくお待ちください」とかかれたフリップをカメラに向かって出して、番組を強制終了させてしまうなんてことも多かったらしい。「電器紙芝居」なんて揶揄されていた初期のテレビ史を象徴する話だなあ・・・っ気がします。

あと仏像事件とよく似た話で、「刑事役の俳優が手錠の鍵を何処に置いたかを忘れてしまって、その刑事が家に帰って食卓に向かう場面も、手錠が繋がっているために犯人役の俳優がなぜかいっしょに食卓にいる」という何とも奇妙な場面があったという話を聞いたことがありますが、ひょっとすると、それもこの番組での推理ドラマでの一こまなんじゃないのかな・・・って気がします。
2007/03/06(火) 00:40:01 | URL | (ハンドル未記入)
生時代の失敗談
黒柳さんは結構 テレビ昔話を語ってくれてますよね。
フリップの話はワタクシも聞いた事が有ります。
ただ、手錠の話は初耳ですねー。
読んで笑ってしまいましたが(笑)。
この番組では犯人が刑事に捕まるというシーンはちょっと考えられないので、
おそらく普通のドラマなんだろうと思いますが。
タイトルを知りたいですね。
2007/03/06(火) 06:42:11 | URL | ごいんきょ
しばらくまっていました
 フリップの話も手錠の話も「徹子の部屋」で聞いたことあります。「しばらくおまちください」の文字が出るとがっかりしてボーゼンと画面を見続けていた記憶があります。手錠の話の詳細はもしかしたら「トットチャンネル」にあったかもしれませんね。
 徳川夢声さん!時事放談とかにも出てらしたっけ?おぼろげながら顔が浮かんでしまう私は?歳。

 「それは私です」というのもありましたね。これの記憶は多少ありますから少し後のものだと思います。3人のうちの一人が本物でいろいろ質問をしてその人を当てる、というクイズ形式のバラエティーでした。制服など着ているものでわかったりする場合は全員黒いマントを着て出てくるのですが、白黒のテレビだとその姿が異様で小さな子(私ね)はすごく怖かったです。

 クイズつながりで書いてしまいますが、私はなぜか「クイズ・グランプリ!」が好きで当時(71~72年?)友達と「クイズ・シランプリ!」を作って遊んでいました。
 
2007/03/07(水) 19:00:58 | URL | オンデン1970
上手い
この記事が久々という事にもかかっている、ナイスなタイトルです(笑)。
しばらくお待ち下さいの表示も見なくなりましたね。
NHKでは金魚でしたか。
民放は、素っ気ない字のフリップだったかと。

この番組は長かったので、それは私ですと放送時期
かぶっている時期があると思うんですけど。
それは私ですも、後に同じような番組が幾つも作られましたね。
特ダネ登場!、ホンモノは誰だ?など、日テレがよくパクッたかと。

クイズグランプリは既述ですよ。
上部検索窓をご利用下さい。
2007/03/07(水) 21:34:02 | URL | ごいんきょ
素人ラジオ探偵局
テレビの黎明期には、まだまだ娯楽の中心はラジオでした。そのラジオの人気番組がテレビに移行するというのは、「お笑い三人組」をはじめ、よく見られました。
「私だけが知っている」もそのケースの一つです(といっても、そのままではなく、スケールアップしていますが)。プロトタイプとなったNHKのラジオ番組番組が「素人ラジオ探偵局」です。ミステリー作家の書いた問題を聞いた視聴者から選ばれた解答者(素人)がその推理を述べて、のちに影の声が正解を言うというものでした。
これがテレビになったのが、「私だけが知っている」で、問題をドラマで見せて、素人ではなく、有名人が解答者となるというものに変わりました。レギュラー回答者が、探偵長に徳川夢声、探偵局員に作家の有吉佐和子、慶応大学教授の池田弥三郎、俳優の江川宇礼雄(特撮テレビ第1号とも言うべき円谷プロの「ウルトラQ]で一の谷博士を演じた白髪の紳士)、これにゲストが加わって、5人で解答するという形式でした。有吉佐和子がやめた後に解答者になったのが、東宝の女優だった杉葉子(原節子。池部良主演の東宝映画「青い山脈」の寺沢新子役で青春スターとなりました。)です。有吉佐和子が和服だったのに対し、杉葉子はシックなドレスでした。
 昭和32年に始まった頃は日曜の夜8時からでしたが、ドラマ枠が8時から始まった関係で9時からになり、そのうち若い歌手やコメディアン総出演の感のあった「若い季節」が始まると8時45分から30分になって最後までこの時間枠でした。「私だけがしている」が昭和38年3月に終了し、4月から始まったのが大河ドラマで(45分)、第1弾は彦根藩主井伊直弼大老(尾上松緑)と側近長野主膳(佐田啓二)を描いた「花の生涯」(舟橋聖一原作)でした。
2007/04/03(火) 00:12:42 | URL | 漫中老
江川宇礼雄さん
いつもながら詳しい解説をありがとうございます。
この番組にラジオ時代が有ったとはかなり意外でした。
再現ドラマが有りますからね。

江川さんは、ワタクシは本文中で書きませんでしたけど、
おっしゃるように一の谷博士がシブかったですね。
本当に博士という説得力有る風貌でした。

有吉さん降板後の事までフォローして戴いたり、随分と助かりました。
2007/04/03(火) 02:15:02 | URL | ごいんきょ
この謎は私が解く」
出題は、探偵作家クラブのそうそうたるメンバーが行っていたそうですが、私が覚えているものに、有馬頼義(ありまよりちか)が脚本を書いた「四百万人の目撃者」があります。有馬頼義は、直木賞作家で、「点と線」「眼の壁」の松本清張、「霧と影」「海の牙」の水上勉とならんで、社会派推理小説の旗頭でした。特に、満員の後楽園球場の観客(4万人)の目の前で行われた殺人事件を描いた「四万人の目撃者」はベストセラーになりました。その自分の作品の題名をもじった「四百万人の目撃者」は、テレビ放送中に視聴者(400万人)が見ている目の前で殺人事件がおこるというものでした。ミステリーファンなら題名を見ただけでニヤリとしてしまいます。


この謎は私が解く
「私だけが知っている」と同様の趣向の民放番組に、「この謎は私が解く」(提供:グリコ)という番組がありました(昭和33年~)。30分2回1話で、前編でドラマ部分を見せて、解答を視聴者から募集し、翌週の後編で謎解きをするというものでした。主人公の俳優の名前は覚えていませんが、役名は伴大作でした。本格ミステリーのファンなら名探偵ファイロ・ヴァンスの活躍する「グリーン家殺人事件」や「僧正殺人事件」の作者ヴァン・ダインのもじりであることはすぐにわかります。そして、この番組の最大の目玉は、番組の最後にヒッチコックばりに江戸川乱歩が登場して、トリックの解説をしたことでした。カメラが斜め上からベレー帽をかぶり、薄く色のついた眼鏡をかけ、杖を突いた乱歩をとらえて、ズームしてカメラが正面に回っておもむろに乱歩がトリックについて話し始めるのでした。私には、本編のドラマよりも、あこがれの乱歩が見られるのが楽しみでした。
2007/04/07(土) 22:24:05 | URL | 漫中老
四万人の目撃者はさすがにタイトルだけは知ってますが、
四百万人の目撃者という回が有ったのですか。
どんな話とトリックだったんでしょうね。

この謎は私が解くというのも有りますね。
ここで扱うのはかなり先になると思いますが、
その時にこのコメントを利用させて戴こうと思います。
2007/04/07(土) 23:19:15 | URL | ごいんきょ
怖い思い出
昭和32年から6年間続いたのですね。私が小学2年生から中学2年生までの時でした。
小学2年か3年生の頃、日曜夜8時、この番組のタイトル音楽が怖かったのを覚えています。
怖くて一人でトイレに行けたかどうかは憶えていません。
もう60年も前のことですね。
他に恐怖映画の「恐怖のミイラ」がありました。
怖いもの見たさでよく見ました。
2016/04/23(土) 21:59:31 | URL | ひでお
そう言えば、この番組の音楽って話題になりませんね。
『テレビ探偵団』の泉麻人さんコーナー「私だけが知っている」の開始音楽も暗めでしたが、
あれは元のこの番組の音楽から取っていたのでしょうか。
2016/04/29(金) 13:03:12 | URL | ごいんきょ
まだ誰も知らなかった
奇しくもこの番組の最終回の日、1963年3月31日・日曜日に、日本中の親を震撼させたあの誘拐殺人事件が起こりました。

結果的に、被害者は番組の始まる午後8時45分には、もう生きてはいなかったことになります。あの頃、テレビは時代とともに呼吸し、時代もまたテレビと共に呼吸していました。もしこの番組がもう少し続いていたら、果たして事件の特番を組んでいたでしょうか。4月7日から始まった新番組は、これもまたあらゆる点で放送史に残る「若い季節」でした。
2016/10/11(火) 07:45:56 | URL | 権兵衛
失礼しました
「若い季節」は61年4月9日の放送開始でした。日曜夜8時からで、ずっと「私だけが知っている」の前の時間帯でしたね。「私だけが-」の後番組で、今に続く大河ドラマが始まったのでした。4月7日がその記念すべきシーズン1「花の生涯」の第一回『青柳の糸』でした。謹んで事実誤認をお詫びし、訂正させて頂きます。
2016/10/11(火) 08:06:34 | URL | 権兵衛
吉展ちゃん事件ですか。
昔の誘拐は金目当て。
今の誘拐は体目的。

子供に毒牙を掛けるなんていずれにしても人間の屑に違い有りませんが、
どんどん日本人の心性が腐って行ってる感は有ります。
2016/10/15(土) 03:48:59 | URL | ごいんきょ
再現へ試みてみました
 私が「私だけが知っている」を見初めたのは遅く、もう後期にあたります。
「若い季節」を見て、そのままの流れでこの番組を見ていたのです。私が見初めた
ころは45分番組でありました。VTRが残っていないようなので、記憶して
いる限りで番組を追っかけてみます。なにしろ、はるか昔のことです。
記憶間違いもあろうかと思いますので、ご指摘ください。
 まず番組初頭は、水がちょろちょろと流れている夜の小川が写し出されます。
水は奥から手前に流れています。照明が右上からあたって、水の流れが光って
やや怖そうな感じです。少し間があって
 私だけが知っている の白抜きでタイトルが入り、それにおおいかぶされるように
ナレーターが流れます。
 私だけが知っている。この番組は、これから起こる殺人事件を、皆様と共に
解明していく推理番組でございます。
 低いトーンで、番組の趣旨が流れます。ナレーターは山内雅人。そして画面は
スタジオの中に移り、四人が並んで座っています。そして向かって一番左端の人物に
カメラが寄っていくと
 まず探偵長の徳川夢声をご紹介いたします。
既に初老の感のある徳川夢声が軽くお辞儀をすると、
 え~、探偵長の徳川夢声でございます。優秀な我探偵局の方々をご紹介したいと思います。
カメラは右へ移り、徳川夢声の紹介で、江川宇礼雄が映ります。レギュラーはこの二人です。
後の二人は準レギュラーのようで、何回かに一回、出演しない回がありました。続いて
三人目は必ず女性で、女優の香川京子が多かったです。そして四人目は、なんと岡本太郎!! 
後にあの太陽の塔をデザインしてしまう岡本太郎が、新鋭気鋭の画家として探偵局員に
登場していました。もちろん毎週、出演していたわけでは無いのですが、余りにも印象が
強くて、四人目の男とくれば私の中ではこの人以外に出てきません。ホント、岡本太郎が
出ていないときは誰だったのか…思い出せないのです。私が見ていたときは有吉佐和子、
池田弥三郎は、もう番組を降りていたのか記憶にありません。そして四人で、
こんな感じのやりとりが入り
 いや、先週XXにはだまされましたなぁ。
 ホント、見事にやられました。
 いやいや今週もやられたら、我探偵局の名折れとなりますぞ。
 では、今週はやられないようにじっくりと拝見いたしましょう…。
と、こんな感じでドラマに入っていまます。
 この番組は生放送でしたので、当然ドラマも生放送です。私が見ていたのは後期ですから、
ドラマの進行はミスもなく進んでいました。もう、とんでもないミスはなかったです。
ちょっと見たかったな…と思います。この「私だけ…」の前の時間に放送していた
「若い季節」は、しょっちゅうミスがありましたけれど…。
ドラマの時間は20分ほどであったと思います。ミニドラマなので、いわゆる名の通った
俳優は出てきません。無名のころの山田康夫なんかも出ておりしました。ドラマの中では、
必ず殺人事件が起こります。こういう番組のドラマと言うと、ナントカ警部とかが出てきて
 犯人は一体誰なんだ? などとワザとらしく言ったりするのですが、この番組では
ナレーターで
 犯人は誰か? またその方法は? では探偵局の名推理をお願いいたします
あくまで推理番組としての品位ある姿勢でした。
場面は探偵局に移り、大抵の場合は、徳川、江川が割と理詰めの推理を述べます。
続いて香川が  
 そうすると、Aのこの動作が矛盾しません?  
と、このかたも冷静な推理をします。
 なるほど…、で岡本さんはどう思いますか?  
徳川の質問に、ここまで黙っていた岡本が 
 いや~ね、私はBが怪しいと思うんですよね。 
 ほう、それはなぜですかな? 
 だってですよ、この中で一番怪しく無いのがBなんですね。やっぱり一番怪しく無いのか
 実は犯人ではないのか…と。 
さすが岡本太郎、ちっとも理論的ではありません。大体、毎回こんな感じで、徳川、江川が
理詰め派で、香川がそれに理知的に反論派、岡本が直感派といった役回りでした。大抵の場合、
岡本の推理は外れるのですが、何回に一回は直感が冴えて他の三人が見逃していた事実から
犯人を言い当てるのです。まぁ、こんな風になんだかんだ推理をめぐらせます。そして  
 我探偵局としてはAが犯人であると推理いたします。如何でしょうか?
と、統一見解を出すのです。するとナレーターが始まります。
 私だけが知っている では、事件の解明に移ろう
ナレーターとともに、事件の解明が進みます。ついでながら、このナレーターの主が「私」
なのです。「私だけが知っている」はここからきています。「私」によって事実が解明されて
いきます。でも、まだ誰が犯人か明かされない。
 結論を急ごう
このナレーターが入ると、事件の解明に一気に進み、犯行手段と犯人が明かされるのです。
 このXXXを、探偵局の皆様は残念ながら、お分かりにならなかったようです。
とか
 よってこの事件の真犯人は、賢明なる探偵局の推理のとおりAです。
などと結論が出るのです。
ついでながら、事件の解明でそんなのアリ? と思ったのが
 まず、空港のロビーから場面は始まります。大きなトランクを持った人物が画面を何人も
横切っていきます。何気ない光景の陰でいくつもの憎悪が交錯して、やがて殺人事件が起こり
ABCDの容疑者が浮かびあがります。探偵局はAが犯人と推理します。
「私」の結論は、CDの共犯でした。その証拠のひとつが、冒頭の空港ロビーで横切った人物
の持っていたトランクと、死体を隠していたトランクが同一のものであったこと。旅行者を
装ったCがトランクを持ち込み、Dがそのトランクに死体を隠した…。最初にそのトランクが
映ったのがほんの1~2秒程度。で「私」の結論。
 このトランクが同じものであると、探偵局の諸氏はお気づきになられなかったようです。
苦笑する徳川、江川。ちょっとあきれ顔の香川。
 まさか、あれが伏線だったとは、いや、気が付きませんでしたな。
すると岡本が
 あ~、私は気が付いていたんですが、てっきり、スタッフが違うトランクを揃えるのが
面倒だったのかと…。
推理番組だよね、これ? と、思った回もありました。なんか、微妙な回なので覚えています。
2018/05/21(月) 18:06:38 | URL | 0011ソロ
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