私的 昭和テレビ大全集
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荒野の少年イサム (1973)

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元々は『少年ケニヤ』の山川惣治が発表した絵物語、『荒野の少年』を原作とした、
週刊少年ジャンプ誌上で川崎のぼるが連載していた漫画でした。
あの頃のジャンプは良かった。
まだヤングジャンプとかができる前で、低年齢向けに堕してなかったから。
この漫画は三年弱くらいの連載期間でしたが、もっともっと長期な印象のある、
雄大な構想の西部劇でした。
今日ではこんな作品を毎週読めるなんて考えられないです。

イサムは、まだ西部開拓時代のアメリカに渡って来た日本人の父と、
いわゆるインディアンの母との間に生まれたのですが、
生後間もなく母は病死、父とは離れ離れになってしまいます。
そして父は記憶を喪失してしまい、広大な西部を一人で放浪する事になります。
一方のイサムは、ロッテンキャンプという砂金掘りの男達のキャンプに辿り着き、
そこの、荒くれだがとても気のいい男達によって、太陽の子・サンボーイとして、
心優しい少年として成長していくのです。
しかしそんな或る日、キャンプは嵐によって濁流に呑み込まれ、
気のいい男達の大半が死に絶えてしまい、イサムも流されてしまうのでした。

そんなイサムが次ぎに拾われたのは、事も有ろうに西部に悪名轟く無法者、
お尋ね者のウインゲート一家でした。
ウインゲート一家は男三人のため、イサムを家事世話役として育てる事にし、
天真爛漫に育ったイサムは彼らの悪行も想像せず、感謝しながら育てられます。
一家はいずれ自分達の仕事も手伝わせようと、幼い頃から想像を絶する銃の訓練を施し、
彼らの容赦ない制裁を受けながら、イサムの銃や馬の腕は卓越したものとなっていきました。
ロッテンキャンプで心優しき少年として育っていたイサムは、
ウインゲートの仕事の内容を知らされ、ついに決裂。
銃を正義のために使う事を決意し、まだ見ぬ日本人の本当の父を捜し求めながら、
大人も太刀打ちできぬ銃を頼りに、西部を一人で逞しく生きていくのでした。

この原作は、毎週毎週が手に汗握るという展開ではなかったですが、
イサムの実父と、育ての親であるお尋ね者のウインゲート、
そして黒人の凄腕ガンマンで、ウインゲート一家を親の仇と狙う、
やはりお尋ね者のビッグストーンらの運命的な関係と展開が上手く練られていて、
ワタクシは子供ながら感心しながら読んでいました。
兄のような佇まいだったビッグストーンとも、育ての親であるウインゲートの親父とも、
その運命の織りなす糸の絡みによってイサムとやがて撃ち合う事になるのですが、
彼らとの決闘もそれぞれが一大ドラマとなっており、絵の力とも併せて、
少年漫画雑誌という形が産んだ一つの最高傑作であると、ワタクシは評価しています。

この原作の中で、クララという、イサムが働く牧場の美しい娘の願いとして、
いつか黒人もインディアンも白人も、みんなが協力できる世界にならないかしら、
というような描写が有り、それを読みながら、今がそうなんだなあ、
などと感慨に耽っていた、何も判らぬ少年の日の大甘野郎でした。
実際には、当時に比べればはるかにまともな状態ではありましょうが、
やはり白人は黒人らを差別しているし、故にアメリカは絶対に福祉国家を目指さず、
常に虐げられ、搾取される層を保持し続ける社会の維持に全力を尽くしているし、
そのために統一的民族構造の日本にすら変革命令を突きつけ続ける酷さ。
イサムのように無垢な日本人は、そんな悪意にも気付かず、自ら「構造改革」に着手し、
みるみる社会構造は格差的になっているというのは、いつもながらの余談。

アニメの方はこうした原作をベースにしてはいますが、
なにしろ原作はかように大河的な雄大さを誇るだけにとてもこなし切れず、
いつも通り、似て非なる存在に過ぎません。
ただ、OP主題歌は勇壮で迫力有って大好きでしたし、
ED歌手がチャーリー・コーセイというのも貴重です。
とても味のあるいい歌手だったと思いますが、何故かすぐに消えちゃってますね。
平成になってから『うたえもん』でルパンの主題歌を歌ってくれたのは嬉しかった。
提供は前番組・赤胴鈴之助同様、日本水産で、これまた前番組同様、
荒野の少年イサムソーセージとか出てました。

さてこの番組、全国のイサムくんを紹介するというコーナーが最後に有ったらしく、
後年の同級生が、小学生の時にそこに出たという噂が流れてました。
勿論、そいつの名前はイサム(勇)くんでした。
そのコーナーがどんな作りだったかは知りませんが、
おそらく顔写真を出して県・名前・年齢を読み上げるくらいだったと思います。
本人には聞かなかったので、何を貰ったかとかはまったく判りません。
ああ。あの当時、こういう記事をいつか書く日が来ると知っていたなら、
もっといろんな事を聞いておいたのに(笑)。
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この記事へ寄せられたコメント
全国のイサムくん、こんにちは~!
 他に何も見る番組が無かったか何かで、この番組は何回か見たような記憶があります。でも、自分の好みには合わなかったのカナ? それからは見なくなりました。
 ところが、次の時間帯の番組を見るためにチャンネルを変えている時に、たまたま8チャンネルを通過して(昔は、たとえば10チャンネルから6チャンネルに変える時には、途中の8チャンネルを通過しましたネ~(^o^)/)、最後の「全国のイサムくん、こんにちは~」のコーナーは時々見かけました。ごいんきょさんのおっしゃる通り、写真が映って、
「今日のイサムくんは、東京にお住まいのごいんきょイサムくん、5歳で~す。ごいんきょイサムくんはいつも三輪車をとばしているヤンチャくんです。クルマには気を付けて遊ぼうネ!」というようなことが、若い感じの男性の声で読み上げられていましたヨ。
2009/05/19(火) 01:36:02 | URL | 自由人大佐
渡勇
テレビも見てたけど、マンガの方が断然好きでした。終盤のビッグストーン、ウインゲートとの戦いは、ごいんきょのおっしゃるとおり、一読の価値あり(因みに自分はウインゲートの長兄「レッド…?」がなぜか気になるキャラでした)。テレビは、前作の鈴之助同様、イサムがずっと見た目子供のままだっただけにリアリティに欠けてた気がする。川崎のぼるの絵は相変わらず描き込みがすごくて、極端なローライズジーンズが印象的でした。
イサムくんコーナーありましたね。しかし、「イサム」君にとってみれば、かなりの確率で紹介されていいだろうけど、「イサム」君でない自分には、応募しようがないどうでもいいコーナーでした。
2009/05/19(火) 13:22:05 | URL | naokiman
● 大佐殿
いやあ、コーナーがまざまざと甦るようです(笑)。
ありがとうございます。

● naokimanさん
ウインゲートの息子は、レットーとネッドですね。
二人一緒にしてしまったようです(笑)。
そう言えば原作では、終盤はかなり成長してましたからね。
あそこまで子供の視聴者を引っ張れないと判断したんでしょう。

なるほど。ハンドルを拝見すると、むべなるかなという感じです(笑)。
2009/05/27(水) 00:33:10 | URL | ごいんきょ
子供向けということで
「ごいんきょ」さんがおっしゃる通り、ジャンプに掲載されていた原作マンガは本当にシリアスな渋いマンガでしたよね。同時期「はだしのゲン」も載ってましたから、少年ジャンプも今とはそうとう毛色が違ってましたね。
テレビアニメはいただけませんでした。スタートは原作と同じ感じだったんですが、そのうち、アニメオリジナルの話になり、しかも一話完結になったんですよね。そのうち見るのやめました。ガキンチョのときは続き物はいやだったのに、もう私も大人になってきてたんですね
2014/06/22(日) 02:19:13 | URL | みのモンタナ
はだしのゲン、アストロ球団ですからね。
物凄い濃いです、絵も話も(笑)。

一話完結だからどうこうというより、やはり後付けの話だから面白くなかったのではないでしょうか。
2014/06/29(日) 08:31:25 | URL | ごいんきょ
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