私的 昭和テレビ大全集
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スクール★ウォーズ (1984)

スクール★ウォーズ

  この物語は、ある学園の荒廃に、戦いを挑んだ、熱血教師たちの記録である。
  高校ラグビー界において、まったく無名の弱体チームが、
  荒廃の中から健全な精神を培い、わずか数年で全国優勝を成し遂げた奇跡を通じて、
  その、原動力となった信頼と愛を、余すところなくドラマ化したものである。


「泣き虫先生の7年戦争」と前題が付いていました。
OPナレーションで芥川隆行が語っている通り、
元になったモデルがいる、ノンフィクションの原作を膨らませた、
しかしあくまでもの大映ドラマでした。
しかし、この内容にあの大仰な物言い、演技、演出がまたハマッた。
そうして、泣き虫先生の魂は日本中を泣き虫にしていったのでした。

とは言っても、第1回放送時には裏のフジテレビで、当時は超話題の映画だった
南極物語が放送された事もあり、視聴率は6%ほどの惨憺たるものだったようです。
そうでなくとも土曜ゴールデンは激戦区。
この番組の21時帯だって、日テレはグランド劇場、テレ朝は全盛期の土曜ワイド劇場、
そして先のフジテレビ・洋画劇場と、全てが花園高校並の強敵・難敵でありました。
もし、このドラマに本物が宿す力が無ければ、とても太刀打ちできなかったでありましょう。

物語は、荒廃した暴力高校に、元日本代表選手の名ラガーが赴任し、
そこの腐敗していたラグビー部が、全国優勝をも成し遂げる常勝軍団となるという話。
主役の滝沢賢治先生を、太陽にほえろ!のスニーカー刑事でデビューした山下真司が、
モデルの山口良治氏に劣らぬ泣き虫ぶりで熱く演じました。
札付きのワルから一流選手となる、大木を演じた松村雄基の認知度を
大きく押し上げたのもこのドラマと言えましょう。

全日本代表選手として活躍した名ラガー・滝沢が、引退後、
神奈川県川浜市立川浜高校の教師にと、そこの校長に乞われる。
川浜の荒廃ぶりを聞き及んでいて、迷いながらも教育への情熱に駆られ赴任した滝沢も、
実際の学校の荒れぶりに愕然とするが、精力的にラグビーを指導し、
なんとか部員・生徒たちを更正させようとする。
その時の暴力描写も、なかなか凄いものが有りました。

ワタクシは体験的に、体罰には基本、否定的です。
しかし、他人に暴力を振るう子供に暴力の痛みを教えるというのは、
教える側の愛情さえしっかりしたものであるならば、有るべきだと思います。
現実の山口先生は、コイツらと一生付き合うんだという心持ちで接していたと言いますが、
数日残ったという痛みを味わわされた生徒が、「親父」と心中で呼ぶだけのものを感じさせた上だったのです。
そうしたもの無しに、怒りにまかせて生徒を叩く教師が我々の頃には普通にいましたが、
特に多感な時期の生徒に対してはあるまじき事で、ワタクシはその後に
外向的な部分をほとんど無くしてしまった同級生も見ましたし、
ワタクシ自身も、今にして思えばかなり性格・性質が変化する切っ掛けになっております。

そうして体当たりで滝沢が更正させていった川浜高校に、音に聞こえた恐怖のワルが入学。
この、松村雄基演じる大木は、現実には3人のモデルが合わさった存在だと言います。
山本清吾、大八木淳史、山田英明の各氏。
大八木氏はその名に、山本氏は「弥栄の清吾(しんご)」と怖れられ、
入学前から学校中が恐怖に震えたという存在として反映されておりますね。
中でも大八木氏は、神戸製鋼での活躍やその後のタレント活動で、最も知名度が高いでしょう。
彼の入学は山口先生赴任から数年経っており、その時にはラグビー部はきちんと活動していて、
スクールウォーズのような事はまったく無かったと述懐しています。

しかし、大八木氏の同級生にはイソップのモデルがいて、亡くなったという事は有ったようです。
ドラマでは非常に大事な役どころを担ったイソップ。
自身はイソップ童話のキリギリスのように痩せているため、ラグビーにはとても不向きながら、
大木の入部や、部の中核にいろいろ影響を与えつつ、若くして病死してしまう。
初戦での大敗の悔しさとイソップの死が、この部を大きくしていったのでした。
そして、苦難の末に数年後、全国制覇を成し遂げるまでの存在となったのです。

初代金八以来数年ぶりに成功した熱血教師ドラマとしても破格に面白いのですが、
やはり現実の人々が達成した偉業の崇高さの前には、同列には語れません。
ドラマはあくまでもドラマであって、楽しく面白ければ良いのです。
それを入り口にして、現実の京都伏見工業高校の人々が成し遂げた事を知り、
またそれを入り口にして、自分自身や身の回りに何か活かせれば、
モデルになった人々も、ドラマを制作した人々も、真に望むところなのではないかと思います。


弥栄の清吾と怖れられていた山本清吾氏は、現在、教師になっているそうです。
その彼の姿を紹介する時に、泣き虫先生がまた泣いておりました。
ワタクシが少し前から痛切に呆れ果てている事の一つとして、大の男が人前で泣き過ぎで、
特に政治家のような感情の抑制が必要とされる人間に於いては、欠格事項だとすら思うのです。
先日、引きずり下ろされた大臣が、またメソメソ泣いておりました。
その少し前には海江田万里が、事も有ろうに国会で泣き出すし(苦笑)、
その前だって鈴木宗男、舛添要一、橋下徹、東国原英夫など、タレント議員には特に目立ちます。

その理由はワタクシなりには考察しておりますが、推察で人格攻撃をしても何も始まらないので、
とにかく現象面だけで捉えても諸外国に恥ずかしいし、みっともないので謹んでもらいたい。
ワタクシが子供の頃の大人の男は、こんなに人前で泣きませんでしたよ。
そして、彼らの涙は一様に無様で滑稽です。
何故ならば、それは自分が攻撃されて泣いている、己のための涙だからです。
男子たるもの、大事な存在を永遠に失った時を除けば、
他人のため以外に人前で泣いたらイカンのですよ。

自分のために流す男の涙ほど醜く無様なものは無い。
それがワタクシの美意識です。
反面、心の底から他人のために流す涙は無上に美しい。
だから山口良治氏は泣き虫と揶揄されても、誰も侮蔑はしないどころか、称えられるのです。
政治家ならむしろ、高線量地域の子供達の未来を思って泣きなさい。
今は自分のために泣いている暇なんて、どこにも無いはずです。

最後に、テレビ界にも言っておきたいです。
今回、この稿を書くためにプロジェクトXの該当回を大いに参考にさせてもらってますが、
お笑いの人間やジャニーズのタレントは勿論、不必要なコメンテーターもいない、
殺風景とも言えるあの番組が、どれほど面白く、感動を与えたか。
皆さんはもう少し、将来にわたって誇りを持てる物作りを意識されるべきです。
他国コンテンツに依存するのは経済原理だなんて開き直っている場合ではなく、
自前で面白い番組を創る努力をして欲しいのです。
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コメント
この記事へ寄せられたコメント
「惜別の歌」に涙
いきなり、湿っぽい話になりますが、
加代(岩崎良美さん)が交通事故で亡くなる回(85年2月)、
皆が墓前で「惜別の歌」を唄うシーンでは泣けてしまいました。
…と言うのも、この日の昼間、休日出勤で大チョンボをやらかし、
失意のドン底で帰宅しテレビをつけたら、このシーンの真っ最中。
わが身の惨めさと、流れている「惜別の歌」が見事にマッチして、
暫く涙が止まりませんでした。
社会人2年目も終わりにさしかかった頃の、ほろ苦~い思い出でございます。

おじゃましました。
2011/09/12(月) 22:53:58 | URL | 甚六
ほ~。
しかし、仕事のミスで泣けるというのも若さ故ですかね。
そこまで責任感を持って仕事をしていたなんて、立派な事です。
ワタクシの若い頃は人間が腐っておりましたので、仕事で涙するなんてとても考えられませんでした(苦笑)。
2011/09/18(日) 17:47:38 | URL | ごいんきょ
幼心に怖かったドラマ
この当時、土曜の夜は
まんが日本昔ばなし、あばれはっちゃく
全員集合、スクールウォーズという流れでした

私は小学校入学前の頃で
何故か毎回、怖がりながら見ていました(笑)

それは不良役を演じた俳優さん達を見て
怖がっていたのかもしれません。
ヒーローが流れるOPシーンに出てくる
眉毛無しの不良役の人や
水原を演じた小沢仁志さんなどなど
ドラマの内容よりも印象深く心に残っています

つい最近、TBSチャンネルで全話一挙放送してて
改めて見ても怖かったです(笑)
和田アキ子さん、梅宮辰夫さんの夫婦役は
息ピッタリな感じで見ていてホッとしますね。


話は変わりますが
来週から赤い絆が再放送スタートするそうです

赤い衝撃は何度か見ましたが
赤い絆は初見なので楽しみです。
10月からは寺内貫太郎も始まるそうですよ
TBSチャンネルの回し者じゃありませんが(笑)
2011/09/23(金) 02:59:48 | URL | テレビマニアな30代
なるほどねえ。子供なら怖いかも。
と言うか、その年齢でこのドラマ見るって、夜更かしですよねえ(笑)。
和田さん梅宮さんの番長コンビは怖くなかったんでしょうか(笑)。
TBSチャンネルもここのとこ、定番物が多いですねえ。
更に昔の、白黒時代のドラマや、バラエティなどのどんどん発掘して欲しいです。
2011/10/10(月) 19:14:14 | URL | ごいんきょ
大好きな番組
ラグビーが好きで、その時代背景や登場人物の名前を少し変えているところなど、楽しく見ていました。一番すきなシーンは、番長水原が先生と決闘で敗れ、先生の自宅で更生するところです。
「俺、 ラグビーやっときゃよかったかな」「先生 俺 俺よう・・」
 涙なくして見られませんでした。
2011/10/22(土) 20:16:08 | URL | t、sato
水原にウイスキー?を一杯飲ませるんですよね(笑)。
今ではテレビだとちょっと難しい描写でしょうか。
そして、大木登場となるんですね。
2011/10/23(日) 19:40:34 | URL | ごいんきょ
担任の先生が一番ハマってました
私、モデルの学校に負けず劣らずの地元では有名な教育困難校に在籍しておりました。ビーバップが爆発寸前の静かな盛り上がりを見せていた84年でした。その年、筑○大学時代ラグビー全日本代表候補だった先生が着任。ドラマにならって荒れた学校を何とかしようとしていましたが現実は甘くありませんでした。変わり身の早かった彼は数年後に進学校に転勤し、キャリアを積み上げ次の異動では教頭の椅子も見えているようです。違う意味で人生を我々に教えてくれています。
2012/09/26(水) 20:06:02 | URL | とらお
なるほどー。この話に触発されたんでしょうか。
勿論、すべてが上手く行くはずもないし、
生徒と一生関わっていくつもりで体当たりで付き合うなんて、
そうそう出来る事ではないですよね。
だからこそ、出来た人が称えられているのであって。
でもその先生も、移った先で別の生徒を導いたんだろうし、それぞれの道が有るという事ですか。
2012/09/29(土) 00:05:29 | URL | ごいんきょ
劇中のオートバイなど
番組初期には暴走族風のバイクがグラウンドを走ったりしましたが本職が使わないオフロードタイプでした。当時の私は教育困難校に在籍していましたのでその辺のディティールは本職の友人達と詳しくチエックしてました。ファッションなんかもなんか違ってました。
2014/09/08(月) 20:21:13 | URL | とらお
本職ねえ(笑)。
2014/09/11(木) 06:01:08 | URL | ごいんきょ
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