私的 昭和テレビ大全集
Google
Web全体から検索 当ブログ内 検索
総計
昨日  本日

09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -



ザ・サスペンス (1982)

該当番組画像募集
退廃の昭和後期テレビ、その象徴が土曜夜でした。
もともと東京12チャンネルが独占!男の時間という番組で開拓した、土曜夜のエロ番組需要。
日本テレビ11PMが勃興させた深夜番組エロ文化は数多の類似番組を産みましたし、
ワタクシ以外の男連中はゲス極まりない者どもですから(笑)、
べつに土曜夜でなくとも需要は有ったでしょうが、特に土曜夜は夜更かしができ、
通常より遅めの時間帯でも、勤め人も見てくれるという事情が有りました。
それが日本経済の上昇から生活水準が向上し、コンビニエンスストアが誕生するや
生活様式は一変、いわゆる深夜番組は土曜に限らず登場し始めましたが、
土曜日はエロ番組の日という様式は、テレビ界の伝統として受け継がれてゆきます。
これは、日曜日は家族向けの日(≒エロは抑える)と併存していた日本のテレビ文化です。

日曜に抑えるべきエロ番組への抑圧された欲求は、その分まで土曜日に開放され始め、
日本テレビがウイークエンダーの再現フィルムで夜10時台にエロ番組を昇時。
しばらくは我が世の春を謳歌しましたが、新興のテレビ朝日が夜9時台のドラマ枠、
土曜ワイド劇場を事実上のエロ番組へと仕様変更し、対抗して参ります。
ここに、夜9時から夜の明けるまでエロ番組が連綿と局を跨いで続く、
土曜エロ番組戦国時代が幕を開けるのでした。
ああ、書き忘れていましたが、本稿の執筆も江口以蔵が担当しています。
いま思い出しました(笑)。

このエロ番組戦国時代は、深夜にこそ強国が犇めいておりましたが、
その際TBSは孤高を守り、ただ一局、硬派番組で対抗しておりました。
ではTBSはエロ番組戦国時代に於いて弱小の小国であったか?
決してそのような事はありませんでした。
深夜枠こそ小国であったものの、その分、少し早めの夜9時台、
テレビ朝日が開拓した地に、真っ向から反旗を翻したのです。
それがこの、ザ・サスペンスでした。

テレ朝の土曜ワイド劇場は、名称にこそ謳ってませんが、実質ミステリー本位の、
長時間サスペンスドラマ枠として認知されており、要するにTBSは、
柳の下に二匹目までいるどじょうを狙って参入したのであります。
それも、エロ番組としての隠された本分まで追随して(笑)。
ワタクシがこの番組で最も刮目したのは、高瀬春菜の『影の告発者』でした。
映画『卍』で見せたあの豊満すぎる姿態と、妖艶と言うにはあまりに直情的な演技。
その高瀬春菜を、テレビで、タダで見られるという…
しかも番宣や予告で流された映像は、それだけでもうお釣りあげますと言いたくなる満腹感。
早く放送日になれと、焦燥感に駆られながら日々を過ごした若き日を思い出します(笑)。

しかし、それよりも前に、けっこう楽しみにしていた作品も有りました。
あの理知的なお嬢様女優・竹下景子が、こともあろうにトルコ嬢を演じるという報せが、
各種媒体で凄まじい勢いで席巻した事が有ります。
あの当時の竹下景子と言えば、半ばアイドル。
それがトルコ嬢を… 必然、濡れ場シーンも有るのではないか?
膨らむ妄想。
ああっ! そんな事は有り得ない。絶対に有り得ない。
わかっている、有り得ない。有るはずがない。
竹下景子がそんな事をする理由も意味も必然性も利得も無い。

だが、女優という生物は時として、己が存在を剥き出しにして表現したくなる性を持つのか、
これまで有り得ない女優がまさかの肌を晒し続けてきている事もまた事実。
有り得ないのはわかっていても、万万が一、本当にそのようなシーンが有ったなら、
見なかった事を後悔してしまうではないか。
ワタクシは、後悔して一生を過ごす人生など嫌だ。
今、その時その時を全力で駆け抜けて生きたい。
そう決意し、視聴してみました。
勿論、そんなシーンなど有りません。
ネグリジェ姿がせいぜいで、太股は惜しげもなく晒しておりましたが、その辺まで。
ま。当時の竹下景子の太股は、それはそれで感激しましたが。

しかし、この市川森一脚本・堀川とんこう演出によるドラマは傑出した作品で、
後にソープ嬢モモ子シリーズとして数作創られる事になり、
この枠の看板ドラマの一つでありました。
第一作は、妻の親からも金を出して貰って所有していた土地を、
後に株取引での損失穴埋めに手放してしまい、その事を妻に言えぬまま、
十二年後に発覚を恐れ、妻を我が手に掛けてしまうサラリーマンの悲哀を描いていました。
ワタクシは、そんな無理矢理な設定と思っていたら、なんと実際の事件を元にしていて、
元々はそのドラマ化を市川に打診していたものらしいです。

そして市川は、彼が手放した土地を買った存在としてトルコ嬢を設定し、
超一級の娯楽サスペンスとして仕上げました。
竹下景子のトルコ嬢という話題性ばかりが喧伝されておりましたが、
あれだけ内容が充実している二時間サスペンスは、そう有るものではありません。
何より、実際の事件に、フィクションのトルコ嬢を実に上手く絡ませていて、
実力超一流の脚本家の力量を、まざまざと見せつけられました。
市川森一といいう人は、このブログでも少し書いた事が有りますけど、
テレビ界隈の人間としては希少な、テレビへの文化的取り組みを模索していた人です。
ワタクシは悔しい。とにかく、ただただ悔しい。 彼が、
ワタクシの父方生家としてよく知る長崎諫早の人間だと知り、その想いはより複雑です。
あ。この段落の執筆は、いつも通りごいんきょが担当しました。

各種媒体でこのドラマの竹下景子が報道され、トルコ、トルコ風呂、トルコ嬢という言葉が
それまでに比べると格段に注目されるようになってしまい、ついには、
本国トルコ界隈の人々から正式に意見表明されるようになり、
これを受けて業界側が自ら公募し、ソープランドという名称を提示。
ワタクシは当初、安直な名前だなあと思いましたが、非常にすんなりと認知されるようなりました。
この時のトルコ人の運動は、とても理性的なものでした。
トルコは非常に親日的なのに、このような名称で有名なのは残念だから考えて欲しい、
そんなような感じで働きかけていたと思います。
これを受けて一時は「トルコ風呂」関連の表現は封印状態でしたが、
ソープランドが認知された事で無事に過去の言葉となり、このドラマも普通にCSなどで見られます。
関連記事


◆◆ 関連記事 ◆◆

Loading...

[猫カフェ]futaha



この記事を読んでくださった方へ

この記事を読んだよ~という方、できれば下のコメント欄からコメント下さい。
ご自身の想い出、この記事への感想、情報、なんでも結構です。
記事や最終コメントの日付は関係ありません。
あなたのコメントがこの記事に再びの息吹を下さるのです。
トラックバック受付アドレスは、コメント欄の下にあります。
コメント
この記事へ寄せられたコメント
サスペンス
ひと頃、火サスと土ワイに影響されて、2時間のサスペンスドラマが乱立しましたね。

この「ザ・サスペンス」(略して「ザサス」)も、火サスや、裏番組の土ワイに影響されて設けられた枠だとおもいます。

でも、同じ局でいくつも同じようなドラマ枠があると、違いがわからなくなります。

その中では、日テレは、サスペンスの火サスと、シリアスの木曜ゴールデンと、棲みわけができていたとおもいます。

後に水曜グランドロマンという枠も出てきますが、これはいくらか若向きだったとおもいます。

土ワイはまだ現行ですが、火サスは、昭和時代にはじまったし、もう放送してないから、このサイトで扱ってもいいような気がします。
2012/10/16(火) 20:38:21 | URL | 10000k
火曜サスペンスですも終わったんですね。
では、予定リストに入れておきます。
おそらく十年以内にはやると思います(笑)。
2012/10/20(土) 06:30:18 | URL | ごいんきょ
TBSの2時間ドラマはここから始まったものの…。
昨日は大変失礼しました。誠に申し訳ございませんでした。深くお詫び申し上げますm(_ _)m。

例題に入らせて頂きますが、TBSの2時間ドラマの元祖「ザ・サスペンス」は毎回過激で恐ろしく、それもガイドから身の毛がよだち、オープニングの薔薇も悪夢みたいな感じだったのを思い出します。

この枠では大映テレビとかいろんな制作会社の作品が登場しましたが、その中から百恵さんの引退記念ドラマ「赤い死線」の再放送やってたのがインパクトありました。

でも結局ライバル番組の「土曜ワイド劇場」に負けて打ち切りになったけど、その後の2時間ドラマの方向性を決定付けて「恋はミステリー劇場」「水曜ドラマスペシャル」等々水曜から土曜へ逆戻りして現在の月曜日に至り、やたら曜日の移動が激しすぎて試行錯誤したかったのかと考えられますが、こんな感じでいかがでしょうか?
2014/12/08(月) 00:34:25 | URL | TaMoKo
OPは薔薇でしたっけ。
土曜ワイドとか火曜サスペンスはよく覚えてるけど、
このOPは思い出せないですねえ。
TBSも色々2時間ドラマやってたんですね。
どれも印象薄いけど。
2014/12/10(水) 06:46:46 | URL | ごいんきょ
あ!やっぱりか。
多分、前のコメントタイトルの通り、TBSの2時間ドラマはどんなにタイトル変えても曜日が移動しても冴えないだろうなぁ~と思いました。

私も「ザ・サス」はたまにしか見なかったが、それは土ワイと比べりゃダントツ挫折しますね。

でもここに書いてある竹下景子のモモ子シリーズって「ザ・サス」が終わってからも度々 見かけ長年続いたようですが、いつの間にか終わったような気がしたんだけど、あれ何年間やってました?

ごいんきょさんは、その長寿シリーズにハマってたみたいな感じだったけど物凄く印象アリありなのかと!
2014/12/10(水) 21:35:59 | URL | TaMoKo
丁度、「ドラマのTBS」に翳りが見え始めた頃ですしね。
まあ外注制作なのですけど。

モモ子に関しては、この番組でしか見てなかったです。
竹下さんの露出が少なくて、やる気無いなあと思ってたので(笑)。
2014/12/11(木) 20:56:06 | URL | ごいんきょ
↑
コメントを投稿する
HP
アドレス:
コメント:
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック
↑
レンタルCGI
管理者用
ブログパーツ